2010年3月12日金曜日

DVD「お早よう」

台東区の中央図書館から借りました。
小津安二郎というと、ずっと以前にテレビ放送で「秋刀魚の味」を見ただけですが、登場人物の鷹揚な喋り方にカルチャーショックめいたものを感じました。

「お早よう」
1959年
監督 小津安二郎

今回は小津特有らしいラジカルなカメラワークと、もろホームドラマなシナリオの組み合わせにクラクラしました。
なるほど信望者がいるわけですね。

それはいいとして、
「おなら」の音、最初、わからなかったなあ。
おならを表現するのに楽器の音を入れてるんだけど、それが普通に楽器の音なので、おならだとわかりませんでした。 わりと重要な要素なんだけど、映画の中盤までわからなかった。。オレだけ?
昔の人はあれで、おならだってわかったのかなあ。

おなら音も鷹揚に表現するっていうのは、まあわからないではない。
おなら音を生録りするよりも楽器でそれらしい音を出した方が、録音も編集も楽だし、必要以上の生々しさがなくていいのでしょう。

しかしこの場合は、音楽劇の効果音みたいに、まったくリアルさを排した、様式化されたおなら音なのですね。
そのスタイルに慣れた人、ある文化圏の人ならすぐわかっても、そうじゃないとわからない…オレだけ?
いや別に、わかりにくいのを責めているのではないのですけどね。

写実な映像と様式化された音の組み合わせに違和感を感じるのは、時代や世代も関係あるかなあ。

これって実は、映像と同じくらいのラジカルさなのかも。

違和感を感じさせておいて、流す。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

様式?

yoshinaga hiroshi さんのコメント...

その通り!
洋式も楽しいけど、訂正しました。

匿名 さんのコメント...

未だもう一つ「洋式」有ります。

yoshinaga hiroshi さんのコメント...

失礼しました!
ありがとうございます!