2013年11月16日土曜日

最近買った70年代サントラ音源「サブウェイ・パニック」「野獣の救出部隊 ゴリラ・コマンダー」「ダーティハリー2」 taking of pelham 123, high velocity, magnum force

ブログに音楽の事をあまり書かなくなってしまいましたが、iTunesのアフィリエイト代理店?が替わったので仕切り直し。

ちょっと久しぶりにiTunesで外国映画サントラ界隈を検索したら、70年代の作品がどんどん商品化されているようで、これはいい事ですねえ。
ダウンロード販売のみならず、ほぼ同時にCDもリリースされてるようなので、特にiTunesがえらいとか素敵とかいうわけじゃないんだけど。

1974年の映画「サブウェイ・パニック」 原題 "The Taking of Pelham 123"
2009年の「サブウェイ123 激突」は原作が同じ小説です。原作は読んでませんが、この2本の映画、大きなところも細かいところも違うけど、僕は「サブウェイ・パニック」の方が好きだなあ。
「サブウェイ・パニック」の音楽はデヴィッド・シャイア David Shire
アクション映画史に残る名調子ですよ、これは。
CDはわりと以前からあったけど、輸入盤なのに3千円もして、うーん、それもなんだかなあ。

YouTubeでも見て満足しておこう

と思っていたらiTunesで音源が販売されてるじゃないですか〜。1500円!即購入しました!


ちなみに、タイトルに「パニック」とあっても、いわゆるパニックもの - パニックという極限状態で人間の愚かさや崇高さを描く説教臭い映画 - ではありません。当時そんな映画が流行ってて「なんとかパニック」なんてタイトルになりがちだったのでしょう。これは刺激的な犯罪映画です。



1977年の「野獣の救出部隊 ゴリラ・コマンダー」劇場未公開映画で、ビデオタイトルがこれらしい。原題は "High Velocity"
音楽はジェリー・ゴールドスミス。
わたくしはジェリー・ゴールドスミスの大ファンなのです。
2004年に亡くなってますが、当時は古い音源が再販売されるという事はあまりなくて(あったのかも知れないけれど、自分の情報網に入って来ることはあまりなかった)、ああもうこれで昔の音源は埋もれてしまうのかなあ、ゴールドスミスの古臭い音楽なんか今まで以上に商品化されないんだろうなあ、と思っていたのだけれど、じわじわと巻き返してますね。素晴らしい!
iTunesでJerry Goldsmithを検索すると、おやおや、古い映画が増えてますね〜。
なんだこれ、いかにもアクション映画なジャケ画像でタイトルがHigh Velocityって、知らないなあ。邦題なら知ってるかな、調べてみたら「野獣の救出部隊 ゴリラ・コマンダー」やっぱり知らねー!でもこの邦題にズキュンときました!音源即購入!

やはり同時期にCDも発売されてるようです。アマゾンにありました。

1983年のJ・G作品「アンダー・ファイア」を予感させる佳作ですよ、これは。イントロからして明るいラテン系だけど、しっかりアクション音楽もやってくれる。
中南米が舞台なのかな。でもゴリラってアフリカだよねえ。無責任な邦題を判断ソースにしてはいけないけれど。



「ダーティハリー2」1973年 原題 "Magnum Force" 音楽はラロ・シフリン。
今さらながら、自分の中でラロ・シフリンが再評価されてまして。世間一般ではこの「ダーティハリー」シリーズとか「燃えよドラゴン」とか「スパイ大作戦」あたりが有名なんですけど、このブログで2008年2月1日に書いた「ラッシュアワー3」のサントラ、今でもたまに聴いて、うなってます。やっぱいいな、これって。
で、「ダーティハリー2」も何年か前にCDが出てたのは知ってたけど、そう何でも買えるお金持ちじゃないし、国内盤2300円だしねえ、指をくわえてました。
久しぶりにiTunesでLalo Schifrinを検索したら、うわ、いっぱいある!あー、Magnum Forceが1200円だ!ポチっと!

CDは…国内盤はもうないのかな?



ラロ・シフリンいいですね〜。元来ジャズ・ピアニストで、ジャズのアルバムを多数出しています。片手間に映画音楽やってるのかな。だからでしょうか、音で遊ぶ感がたまんないッスよ。余裕があるんだよねえ。
1932年生まれだから80歳越えてますが、現役みたいです。まだまだご壮健でありますように。
映画を完全にサポートしながらも遊び感を楽しめるサウンドって、近頃はあまりないと思うのです。

2013年11月14日木曜日

映画「エリジウム」elysium

於TOHOシネマズ錦糸町

見たのは2週間ぐらい前、もっと前かな。
いつものTOHO西新井でもやってたけど、ぼやぼやしてたら朝1回しかやらなくなっちゃって、レイトショーでやってる錦糸町で見たのです。
TOHOシネマズ錦糸町は何年ぶりだろう。「サンシャシン2057」以来かな。

Elysium
2013年アメリカ映画
監督 ニール・ブロムカンプ

ブロムカンプの「第9地区」は見てなくて、だいたいが「エリジウム」より評価高いみたいですね。
ふうん、そうなんだー。
でもオレ、「エリジウム」すげー面白かったけどなあ。

格差社会を描くという意味では確かに、かなり足りない気がするけれど、娯楽映画としては充分面白いです。
こいう小ネタ満載のSF大好き!
大ネタは…やはり格差社会とスペースコロニーなんだろうけど、
格差社会についてはリアリティ描写がいまいちと言いますか、そもそもの解決方法がボタンひとつで一発逆転っていう、そんな安直に解決できるものとしているところからして、これは「社会派映画ではない」と宣言してるわけで、あまり意識すると幻滅してしまう。
「社会派映画ではない」としながらも、これくらいの映画がいっぱいあればじわじわと中流階級の意識が変わるんじゃないかと、淡い期待があるのかも知れない。
スペースコロニーも昔からあるSF的アイディアなので、それ自体は目新しくないけれど、この堂々とした描写はやっぱり新鮮ですね。映画館で見るといいなあ。

小ネタ、ちょっとプラスな描写が多くて、大きなマイナスがないから(娯楽映画とわりきって見れば)、映画が進むにつれてこっちはどんどん高揚していきます!
スペースコロニーで、桜吹雪舞い散るなかでの戦いとか、かっこいい〜!そうだよね、贅沢な「夢の世界」を実現するんだから、常に桜が舞い散っているから(桜かどうか正確には知らないけど)、あちこちで隔壁が壊れたら「裏方ゾーン」に花びらがやってくるわけだ!なんて美しい皮肉!

ジョディ・フォスターがまたいいですね〜。もうそこそこお歳をめされてるので、こちらもそれなりに覚悟していましたが、まさかこんなにウキウキしちゃうなんて。どうなってんだオレは。ハキハキと野望に突き進む姿が、なんともりりしいのですよ。

素敵な小ネタが多いだけに、肉体改造されたマット・デイモンの姿は、もうちょっとなんとかならなかったのか。
ただパワーが大きくなって、電子情報を直接やりとりできるようになって…うーん、もっと戦闘能力がアップグレードされた感が欲しいですねえ。
たぶんされてるんだろうけど、相手が互角だと普通に殴り合ってるだけのように見えてしまうし。ラストは普通にプロレス的な殴り合いになってしまうのは残念ですねえ。本作に限らず、ほとんどの米国アクション映画がそうなんだけど。
見た目ももっとスマートにするか、ゴテゴテでマット・デイモンの肉体美がもったいないくらいにして欲しかったなあ。クリューガーと比べて中途半端なのですよ。

音楽がよかった!
映画の効果音も斬新で迫力あったけど、その路線を延長させたような音楽の重量感と突き刺さり感たるや!
作曲家はライアン・エイモン Ryan Amon 知らない人ですが、本作で皆が大注目間違いなしですね。
近頃ではブログにあまり書かなくなりましたが、これでも映画をちょこちょこ見てるのです。で、最近は特に、エンドクレジットが楽しみな映画が多いです。音楽がいいんですよ。作曲家の腕のふるいどころですから。(もちろん本編で、ある程度楽しめてこそですが)
本作もしかり。映画が終わる頃になると、これでエンドクレジットではどんなサウンドをふるってくれるんだろうとわくわくしてました。そして大満足!

速攻、アマゾンでサントラCD買いました。

僕が買ったのはもっと安い輸入盤なんだけど、国内盤には日本のライターがライアン・エイモンにインタビューして書いた、音源制作秘話みたいなライナーノーツがあるらしい。そうと知ってたら国内盤買ってもよかったなあ。

更にiTunesは1200円じゃん、輸入CDより安いじゃん、どうせ解説がないならこっちでもよかった。