2008年1月31日木曜日

映画「アメリカン・ギャングスター」american gangster

於TOHOシネマズ西新井

試写会に行きました。
TOHOシネマズのマイレージカードを持ってて、マイルがたまるのはいいんだけれど、使いみちがないなあ、年間6000マイルで一ヶ月フリーパスって、そんなにはオレ、マイルためられないよ。
じゃあドリンクやポップコーンっていうのもねえ。
と思ってたら試写会に応募できるとは!
抽選なんだけどあっさり当たりました。TOHOシネマズ西新井はまだ新しいせいか、応募する人が少ないのかな。劇場もそんなに人が入ってなかったしね。
試写会って催す方の都合にこちらをあわせなきゃならないから、今まであまりそそらなかったけど、せっかくのマイルの使い道として今後も応募しましょうか。

「アメリカン・ギャングスター」
American Gangster
2007年 アメリカ映画
監督 リドリー・スコット

予告編みた時からずっと見たかった。
デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウが犯罪者vs捜査官で、まるでマイケル・マンの映画みたいなタッチを思わせるじゃありませんか。
監督がリドリー・スコットというのに一抹の不安を感じるけれど、なあに、今回は大丈夫だろう、
と思い勇んで行ったのだが、
う〜ん。
もちろん2時間40分もあるのにまったくダレない、長さを感じさせない"よい出来"の映画であるし、
なんといっても役者がいい。主演ふたりのみならず、脇役もみんないいじゃないですか。
しかし、アクション映画ではないな、これ。
予告編から期待するような、二人のガチンコ対決がないんですよ。いや、ないというかさほど重きをおかれてない。
じゃあどこに重点があるのかというと、どこにもない。
音楽も役者もカメラもいいから、映画を見てる間はふむふむ、おおう、と見てられるけれど、見終わって残るものが少ない。で、結局ナニがどうなのこの映画?
あちこちに印象的なシーンはあるし、ああこれを描きたいんだなと思う瞬間もあるけれど、その強烈な最大ポイントがない。
決して平坦なシナリオでも映画でもないけれど、映画の示すビジョンが見えない。
観客にうったえている事はあるし、それをこちらも感じるけれど、強くメッセージしてるようには感じられない。
史実を描いているから、そううまくドラマチックにはならない、したくない、という事なのかな。
人物が何をどう感じてどう行動するかという描き込みへのこだわりが少ないと思う。
せっかくデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウという両雄が並ぶ映画なのに。この二人が主演なら、このくらいの"よい出来"の映画になってもまず当たり前なのだ。

「ブラックホーク・ダウン」も映像は凄くて、映画館でびっくりしてたけど、出来事をどう読むかは観客次第みたいなラストになってて、なんだよこれ〜って思ったけれど、この映画もそれに近い。
これはリドリー・スコット流の大河ドラマみたいなものか。そこそこの脚本といい役者がいて、みなさんそれぞれに楽しんで下さい感じて下さい、よかったですね。
オレそんなの求めてないんだけど。リドリー・スコットの頭の中では、よい作品を作る公式みたいなものがこのスタイルで固まってるのか。
だからオレは最近じゃあ弟のトニー・スコットの方がひいきなんだ。脚本に不満はあってもエンタテイメントに撤してるから。

あるいは日本版の予告編と「この道を行くなら俺を倒してから行け」みたいな宣伝文句がいけないのかな。
あれで男の熱いドラマを期待してしまったのだ。
そこそこ熱いだけに、ぬるくなるラストがいかん。

2008年1月30日水曜日

Natalie MerchantをiTunesで

iTunesのアフィリエイトもできるようになったし、お気入りミュージシャンのナタリー・マーチャントを紹介します。
紹介はいいんだけれど、YouTubeにあるビデオはどれもロクなもんじゃないな〜。
好きなアーティスト、好きな曲でも映像付きだと魅力がガタ落ちする事があって、ブログで紹介したいけどできない、という事が往々にしてありますね。
でも1本、ナタリー・マーチャントの紹介に耐えうるビデオがありました。

Natalie Merchant "My Skin"

公式プロモビデオではなくて、勝手に曲を使ったのでしょう。すごいな。
これとは別のちゃんとしたプロモビデオもありますが、それは普通に美しい程度なのでこっちの方がいい。

アルバム "OPHELIA"からの曲です。

1998年。
以前に野田の図書館で借りてぞっこんになりました。
その時にはもう国内盤がなかったので、輸入盤を買ったのです。


おや、アマゾンには輸入盤のOPHELIAないのかな。
でも国内版中古で980円なら買いですよ、歌詞の翻訳付きだから。

iTunesのアフィリエイトも始めましたが、やっぱこれって、PCにiTunesが入ってないとイミないんだろうなあ。
"OPHELIA"をiTunesで試聴。
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試聴は1曲30秒だけど、全曲聴けるし、HMVやアマゾンの試聴よりも音質いいし、YouTubeは誰かアップしてくれないと聴けないしモノラルだし、マイスペースも曲数限られてるので、iTunesはCDを買うかどうか検討するためによく使います。

iTunesで音楽データを買うのもちょこちょこやってます。
1曲150円だからほいほい買っちまうかというと、それはそれでシビアになったりして。

おや、マイスペースにはナタリー・マーチャントの楽曲ありませんね。
でも大丈夫。公式サイトで聴けます。
http://www.nataliemerchant.com/
かっちょいいアートワークやら、あやしげなアニメーションやらあって、アルバム未収録曲も聴けて、ミュージシャンだったらこれくらいのサイトを作って欲しい!とつくづく思うお手本のような素晴らしいサイトです。

ナタリー・マーチャントは80年代には10,000Maniacsというバンドのボーカルをやってて、1995年に"TYGERLILY"でソロデビューしました。
これもいいアルバムだ!


TIGERLILYをiTunesで試聴
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TYGERLILYから"Carnival"

公式プロモビデオでいちばんましに思えるのはこれでしょうか。

お、英語版のWikipediaから"San Andreas Fault"の1分程度の音声ファイル(.ogg)をサンプルダウンロードできますぜ。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/3/33/SanAndreasFault.ogg

足立区の中央図書館に「タイガーリリイ」の国内盤あります。歌詞が気になるなら借りてみよう!足立区民じゃなくても図書カード作れます。(その前に近所の図書館を検索するのもいいかと)

2008年1月27日日曜日

anaheim electro ライブビデオにちゃちゃっとエフェクト video

1月19日に撮影したアナハイム・エレクトロのライブビデオをYouTubeにアップしました。
ライブ前半の1本にはなんとなくタイルエフェクトを多用して。

その日撮ったライブ映像だけをエフェクトさせて組み合わせて、とも思ってたけど、なんとなく海の映像も使いました。
そもそもこんなエフェクトを加える必要があるのかというと、たぶんテレビで見るぶんにはなくてもいいと思う。
でもYoutubeの動画って、どんどん変化してないとすぐ飽きられそうなんで、エフェクトあってもいいかな〜と。
で、このタイルエフェクトをFinalCutで加えられるなら簡単なのだけれど、僕のFinalCut Expressではできなくて、Painterでやったのですね。
当初に思ってたよりも、できあがりまでやたら時間かかりました。
じゃあFinalCut Expressのみでできる別のエフェクトにすればいいんだけど、なんとかくタイル化が好きなので。

ふと思いましたが、このビデオしか見ない人は、ベースのハラダ氏の顔がわからないんじゃないか。
普通のライブコンサートとは違う立ち位置だったので、この時カメラにはずっと背中向けてたのですね。
だからタイル画像でベースの顔を見せようとは思ったけれど、でももう一本アップするビデオと同じ画像はできるだけ使いたくないし、う〜ん、こんな感じになりました。

もう一本、ライブ後半からビデオです。
こちらはエフェクト加えてません。

音が割れてますね。
前半はマイクアッテネーターを使ったけれど、後半は使わなかったからです。
アッテネーターを使った方がいいのか、使わない方がいいのか、実際に録って聴いてみないとわからないのですね。
前半よりも、こっちのカメラ位置の方がよい映像な気がして、エフェクト加えませんでした。
へんなエフェクトがないぶん、圧縮されてもきれいなムービーになってる?

ライトが当たってなかったので、こっちの1本しか見ない人はキーボードのクボさんがよくわかりませんね。
1曲のなかで4人をまんべんなく撮るということをやってないので。
1曲づつに区切ってYouTubeにアップするという事を考えてはいたけれど、何を撮れるかはカメラ位置によりますからね。
さらにビデオ2本ともその曲のなかの一部だけだし。

anaheim electroマイスペースのページ
http://www.myspace.com/anaheimelectro
webサイト
http://www.geocities.jp/anaheim_electro/

2008年1月23日水曜日

最近読んだ小説 H・G・ウェルズなど novels

H・G・ウェルズ
「モロー博士の島」
1896年
ハヤカワから出てるH・G・ウェルズ傑作集1という短編集です。
最近古本屋で買ったのですが、文庫本の表紙が映画「D.N.A」になってるのでその頃に刷られたものですね。敬愛するフランケンハイマーのハズレ映画だ〜。
70年代にも映画化されていて、どっちもロクに覚えちゃいないんだけど、70年代バージョンはバート・ランカスターが出てるからちょっと見たい。
ロクに覚えてないけど映画の印象よりも原作小説の方がシンプルで、島にさまよい込んだ主人公の内省面が濃く描かれているので、感情的にはリアルに読めます。
モロー博士の実験はさすがに、今現在リアルに思わせるような説明ではないけれど、当時は「もうちょっと科学が進歩したらこれが現実になるかも」って思われたんですかね。
おっと、今だってそう思わせる科学技術はあるんだけど、小説では外科手術がメインの技法になってるからSFとしては古く感じてしまうのですかね。でも読み物としてはとても面白いです。ハラハラします。
映画では人間が動物っぽいメーキャップしてウロウロするのだけれど、小説の方がやはりイメージが奔放でより不気味ですね。
短編集のどの作品も濃密な空気を感じます。怪談集みたい。

アマゾンにあったのは東京創元社の本です。早川は生産中止かな。


ハル・クレメント
「20億の針」
1950年
これは面白かった。
宇宙から来た2体の寄生生物。一方は逃亡中の犯罪者で、一方はそれを追う捜査官。
そう言えば「ヒドゥン」なんて映画がありましたな。
映画と違って派手なアクションはないけれど、いちいち興味深いです。
正義の捜査官-"捕り手"-が状況をどう分析してどう行動したか、そんな文体のみで"捕り手"の一人称に近く、その冷静な文体がまた異質な感覚、SFっぽさを増長するんですね。
アメーバ状の生物が人間の体内にどう入って寄生するか、必要になったところでどうやって宿主とコンタクトするか。
犯罪者の方も誰かに寄生してるだろうから、広い惑星上でどうやって捜すか、途方にくれるけどそこは宇宙人、仕事にかけられる時間や忍耐のレベルが人間とは違うのですね。そういった説明が細部にわたって描写されてて非常に面白いです。
"捕り手"の宿主が少年というのもいいです。小説に気持ちいい躍動感があるし、事態を飲み込める柔軟さと"捕り手"を手助けする意思はあっても、子供だから行動が制限されてしまう。この状況がいいじゃないですか。
続編も翻訳されてるらしいので読みたいですね。
ただ、翻訳のせいなのか、句読点が多くて僕にはちょっと読みにくい感じがしました。

2002年に再版されてるけど、もう古本しかないのかな。


R・A・ラファティ
「宇宙舟歌」
1968年
ラファティの小説についてはこのブログ2008.1.11.にも記述があります。
ラファティらしいすっとぼけたホラ話で面白いんだけど、文庫本で読みたかった気もする。ハードカバーだから2200円もした〜。
長編ではあるけれど、章ごとに違う星に行って独立したエピソードのようになっているので、短編のような読みやすさがあります。
オレは小説なら短編よりも長編が好きだ、という人でもラファティ作品は短編が読みやすいことは認めるでしょう。
でもラファティ長編のクラクラ感に目覚めてしまった僕としては、本作はちょっと物足りないかな〜。たいして深読みできない人なので。


ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
「すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた」
1986年
数少ないハヤカワファンタジーの蔵書。SFじゃなくFTになっちょる。FTは滅多に買わないですね。SFで好きになった作家でもないと。
じんわりとした怪談集みたいだからまあ、ファンタジーになりましょうか。
ユカタン半島の不思議な夜に思いをはせたくなる、軽い読み物といったところです。


ロバート・J・ソウヤー
「占星師アフサンの遠見鏡」
1992年
知性をもつ恐竜が中世さながらの生活をしてる世界。
そこで近代的な天文に気付く少年恐竜の冒険を描いている。
面白いんだけれど、恐竜が主役なら、恐竜社会の恐竜文化を描くなら、もうちょっと異質な感覚を読みたかった。
わざわざ恐竜を使ってまで、近代西洋科学は正しい、みたいな主張されてる感じでねえ。
もっともSFって基本的に西洋科学から発してるものがほとんどなんですけどね。


テッド・チャン
「あなたの人生の物語」
2002年
とても興味深く、これはこうだね、ああだね、と話題にしたくなる話がぎゅっと詰まった短編集です。
いいですね。
たとえばこんな話題。
「顔の美醜について」は顔のよしあしを感覚する脳内部分をのみをいじくる事で、顔から受ける相手の印象を抑制しようとする脳操作の話。
それを是とする姿勢やコミュニティ「外見で人を評価するのはやめよう、顔のよしあしで能力とは関係なく評価されるのはまっぴらだ」という主張と、そんなものには反対だという主張との(架空の)インタビュー集です。
とりあえず僕はそんな操作受けたくないですね。人の顔をみる面白さが減るんでしょ。
それにこの小説(インタビュー集だってば)の中で言われてるほど、美男美女ってそんなに影響力あるのかな。
西洋人にはそうなのかな。人種は関係ない?
一般的な美男美女はどうでもいいけど、自分好みのかわいいコから何も感じなくなるのはちょっとさみしいですね。

2008年1月21日月曜日

DVD「ウエスタン」
once upon a time in the west


セルジオ・レオーネの十八番、オペラマカロニの極点。

「ウエスタン」
ONCE UPON A TIME IN THE WEST
1968年 イタリア・アメリカ映画
監督セルジオ・レオーネ

アメリカ資本でアメリカのスター俳優が主演してるから、これがマカロニウエスタンかというと微妙な気もするけれど、オペラなみにシンプルなストーリーにレオーネのねっとり映像、モリコーネの音楽、どっからどう噛んでもマカロニの味がする。



子供の頃にテレビで見て、その時は途中で寝ちゃった気がする。
めまぐるしい暴力がないマカロニですから、子供にはつまんないですよね。
大人になってレオーネ美学がわかるようになってから、ビデオで見ました。
かなり感激しました。すげえ!って。
何が凄いって、ヘンリー・フォンダですよ。
コイツ、絶対に悪党だ!というオーラがあのヘンリー・フォンダから発せられるなんて。
ブロンソン目当てで見たけれどヘンリー・フォンダに圧倒されました。

それから10年以上経ったかな。
久しぶりにまた見てみました。
よく見りゃブロンソンもかっこいいじゃん(オイオイ)。
でもやっぱりヘンリー・フォンダだなあ。なんでもない台詞に重みがある。
クラウディア・カルディナーレとのからみのシーンなんか、他の役者じゃあこれだけの存在感、存在感からくる緊張感はないでしょう。


ヘンリー・フォンダ。でもこの写真はあまりワルっぽくないなあ。

レオーネ節炸裂の本作、特にオープニングのねっとり攻撃はたまらない。
最初の1時間でやっとある程度の状況説明がなされるスロー時間。実時間ではなくてこの映画固有の時間の中を悠然と泳ぐレオーネ。
そのままでいてくれてもよかったんだけど、マカロニですから、謀略とか裏切りとか、かけひきなんかがあったりして、でもあんまりそのへんに興味を集中できなくて、それくらい"美学炸裂"シーンが強烈だという事なんだけど、ドラマとレオーネ美学とがなにか違うレベルで進行してて、うまく交差してない気がするんですね。
ブロンソンがある状況ではフォンダの味方をするんだけど、それはマカロニっぽいシナリオで定番みたいなノリなんだろうけど、後の強烈な復讐感からすると、そのゲームにもかなりの壮絶さが必要になってくると思う。でもそうでもなくてなんとなく普通のドラマ。
「夕陽のガンマン」のイーストウッドとクリーフみたいに、敵なんだか味方なんだかというテイストが欲しかったんだろうけど、そもそもこの映画のレオーネ節はそんなレベルじゃない。
もっと他の、今までのマカロニとは違う、今までの映画とは違うレベルにいるので、いかにもシナリオライターがマカロニっぽく考えましたみたいなドラマでは、そもそもの発想が貧困かも知れない。
ちなみに原案はレオーネ、ベルトリッチ、アルジェントというとんでもない顔ぶれ。なのに。才人が集まればいいってもんでもないのか。

カットされた部分が多いのか、カルディナーレの心情や状況の変化が説明されきってなくて、あれ?と思うところがあるのもつらいですね。(カットされない場合、なんじゃそりゃ〜みたいなツッコミが入るのかも知れない…)


スペイン版ポスター


フランス版ポスター


イタリア版ポスター。えらい!ブロンソンですよやっぱり。
なんだか怖そうだけど。

2008年1月19日土曜日

anaheim electro 池袋手刀

anaheim electroのライブに行きました。
「アルラ」の撮影で知りあったバンドです。インストバンドです。
前はsavantっていう名前だったのですけど、最近名前が変わったようです。
アナハイムにゆかりのあるバンドかと思いきや、なんでも、ガンダムの製造メーカーがアナハイム・エレクトロニクスという会社で、そこからバンド名をつけたとか。

マイスペースのページ
http://www.myspace.com/anaheimelectro
によると、Rock, Pop, Progressiveらしいっすよ。
ライブはマイスペースの音源よりもアツイ感じですね。

ビデオも撮影したので、近々YouTubeにアップすると思います。

手刀はブラジルUFOもたまにライブやるけど、僕は初めて行きました。
マイクのアッテネータが必要かどうか、録ってみないとわからないので、前半アッテネータ付き、後半アッテネータなしで撮影しました。
(アッテネータについて。このブログ2007.7.12の記述)
アッテネータがあると確かに音割れしないけど、ライブの勢いがなくなる感じなのですね。
その場で聴いてて、これはアッテネータなしでもいいんじゃないかな〜と思ったので、後半はなしで録ったのです。

でも今、家帰ってビデオ見ると、むうん、やっぱりアッテネータを通した方がよかったかな。
でも後半の方が映像はいいんだよな〜。

anaheim electroのサイト
http://www.geocities.jp/anaheim_electro/


追記
ビデオをアップしました。
このブログ2008.1.27.の投稿。

2008年1月17日木曜日

大ロボット博に行ってきた

上野の国立科学博物館での「大ロボット博」に行きました。

おもしろくな〜い。
何がって、だってロボットが動いてないんだもん。
動かないロボットって、致命的じゃないすか。
それがズラっと並んでてもねえ。
「労働ロボットではなく、遊びロボットを」みたいな文句がパネルに書いてありましたが、
動かなきゃ遊べないよ。
動きを研究して動くために作られた、それらロボットから"動き"を取り除いてしまった、なんともさみしい展示会でした。
このロボット博をきっかけに、ロボットに興味をもってもらえたらという事なんだろうけど、ロボットが一番アピールできる部分をなくして、それはどうなんでしょうねえ。

動かない100体のロボットよりも、動く1体のロボットのインパクトの方が強い。
だからたまに動いてる「労働ロボット」の展示が、遊びロボットよりも面白かった。
ひとつの会場に多くのロボットを集めて動かすのは、まだ難しいという事らしいんですね。
いや、国立科学博物館ですよ。やろうと思えばもっとできたはずでしょう。
企画を進めているうちに、肝心な部分のテンションが下がってしまったのかな。

会場も思ったほど広くなくて、展示物もあまり多くはなかった。
もっと一日じゃ見きれないくらいあるんじゃないかと思ってわくわくしてたんだけどね。
とりあえず「大ロボット博」の「大」いらないんじゃないかな。

第二会場は「アシモ館」になってるのだけれど、またこれが「館」というほどでもない。
アシモホールぐらいにしておけばいいのに。
実際、アシモショーのためのホールが半分以上の面積を占めていて、そのためにアシモ館がある感じですね。
昨年夏にあんどう女史企画でお台場の未来館に行きましたが、その時にもアシモショーを見てるので、未来館のとはかなり趣向が違うショーだけど、特に驚きというものもなく、ぼんやりと見てました。
未来のアシモがビデオの中でサッカーボールを蹴るシーンがありましたが、あれでPKは無理だろ!
それよりもふと思いました。ゴールキーバーロボットの方が、現実性と需要がありそうだ。
アシモじゃなくても、人型じゃなくてもいい。ただゴール枠内に入って来るボールをはじく事ができれば。遊びのロボットとしていいんじゃないですかね。

ピアノ演奏マシーンの実演がありましたので、かぶりつきポジションで見ました。
ベートーベーンの「月光」第三楽章。難易度の高い曲を超一流ピアニストなみの演奏で、って僕はよくわかりませんが、それなりにおおすげえ!と思いました。
しかし、一流の人間のプレイヤーが目の前で演奏してくれた方が、パフォーマンス度が高いし、すごいって思う気持ちも強いのではないかな。
だって機械だもんなあ。プログラム次第でなんでもできそうじゃん。
なんだか、いかにも過度期のマシーンという感じ。制作者としては挑戦のしがいがあるだろうけど。
こういった展示会やホールでの実演に向いた演奏マシーンではないですね。人間がやった方が感銘を与えやすいから。
そんな状況ではなく、誰かお金持ちの家にでもこんなマシンがあったら、す、すごい!と感服します、きっと。

九州工業大学林研究室のサイトで、ピアノ自動演奏のmp3音声を聴けます。
http://www.mmcs.mse.kyutech.ac.jp/のResearchページにて。

国立科学博物館・シアター360


ロボット博はそんな感じだったけれど、もうひとつの目的、日本館の中にあるシアター360にも行ってみた。これは感激しました!

でかい球の内部に入ったら、内側の壁面のほとんどがスクリーンになっていて、中空の廊下に立って、上から下まで見渡せるようになっている。立ち見が基本ってのもいいね!

12台のプロジェクターで視界のほぼすべてに映像を投影するのです。
プラネタリウムなんかでやっているオムニマックス映画よりももっと凄い!
映像から強烈な浮遊感があって、うわ〜、揺れる〜、気持ち悪い〜!
名古屋での「愛・地球博」でこのシアター360がお目見えしたらしいけど、その時の番組+国立科学博物館のオリジナル作品「恐竜の世界」の2本で約8分。
あんまり長いと気持ち悪くなるからこれくらいでいいです!
全周囲となると、ふつうにカメラで撮影するのは難しいらしく、すべてCGでした。
投影範囲が広いし、ハリウッド映画のような予算もないでしょうけれど、わりときれいなCGでした。
でもCGとなるとやはり、もっとリアルに!って思っちゃいますね。
それと、CGだからではなくて、投影システムで使っているメディアファイルのせいでしょうか、圧縮による画像劣化が気になりました。
ストーリイを追うものではなくて、「世界を感じる」のが目的な映像だけに、細かいところまで見ようとするから、劣化に気付いちゃうんですよね。いずれ進化してくれるでしょう。

迫力と浮遊感がたまらなくて、3回見ました。
8分+人の入れ替え時間で、10分おきぐらいに上映してるのです。だからあまり待たずに3回見れました。3回目がこの日の最終回だったから終わりにしましたがね。
来月から上映番組が替わるから、また行こう!
科学博物館の常設展として入れます。

国立科学博物館のサイト
http://www.kahaku.go.jp/

ところで、ずっと以前に科学博物館に行った時にはミュージアムショップに水質調査キットとか売ってたのですが、もう売ってないんですね。水質悪くて当たり前だから、学習調査としてさえ需要がないのかな。

2008年1月16日水曜日

映画「アース earth」

於TOHOシネマズ西新井

空撮がすごい。
もう、ぜんぶ空撮でいいよ!っていうくらいすごい。
どうやって撮ったのかな。気球かな?
空撮だけで1時間ぐらいの映画にして欲しかった。
「素晴らしき風船旅行」って映画を思い出した。

壮絶なのはゾウとホッキョクグマ。
ゾウがライオンの群れに襲われる、そのライオンの野生っぷりが怖い。
(他にも怖いシーンはいっぱいあるんだけど)
昔、実家にいた半野生のネコの、狂気とでも言いたくなるような様子を思い出した。
人間だって、ネコ10匹ぐらいに一度に襲われたら、本気で襲われたら、なかなか助からないかも知れない。
幸いにしてネコは単独で狩りをします。

なんで"ナレーション"じゃなくて"コンダクター"なんだろうな〜。
渡辺謙イヤじゃないけど。
原語版は"narrated by"なのに。それがパトリック・スチュワートだってのも気になるね。

オオヤマネコをもっと見たかった。ありゃ美しい。

2008年1月14日月曜日

Quit Your Dayjob "Bodypoppers"

スウェーデンのバンド。
おもろい連中ですな。サウンドもちょっといい。


webサイト
http://www.quityourdayjob.org/

追記:
"Bodypoppers"は2007年9月発売のアルバム、"Tools for Fools"に収録されています。
iTunesで試聴
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2008年1月11日金曜日

小説 R・A・ラファティ「イースターワインに到着」arrive at easterwine

ラファティのファンです。

R.A.Rfferty
1914〜2002
1990年頃にハヤカワから短編集が3冊出て、とたんに好きになりました。
それっきりラファティ情報も作品も更新されなかったのだけれど、一年ほど前、知人宅にてサンリオSFから刊行されていた長編2作を発見!
借りました。読みました。

「イースターワインに到着」
ARRIVE AT EASTERWINE

1971年

コンピュータの一人称で語られる、世界を改良する実験について…
マシーンですから、ものごとを正確に伝えるのではなくて、正確に記録に残す、正確に描写するのが仕事なのです。
それを人間がどう読み解くかは知った事ではない。
そんなノリで機械君が書きたい放題。

解説に「ラファティの短編と長編では猫とパイプオルガンほどにも違う」とあるように、短編ばっかり読んでいた人間にしてみれば、途方に暮れる、最初のうちこそラファティ節に大喜びだけれど、どこまでも収集つかないし、新機軸、新発見みたいな重大っぽい要素が次々とあらわれては置いてきぼりにされる。
短編も長編もタッチは似ているけれど、短編ならば、おはなしが「終わる」ことによってうやむやにされてしまう部分が、長編だと終わらないからうやむやにできない。といってそれをはっきりさせるのが目的ではなさそうだ。(いや、機械だから目的を問いても仕方がない)
どうにか本編を読み終わってフラフラしていると、その後の"解説"やらがとってもマトモな文章でああ、なんだか読んでて安心する〜。

もう一冊

「悪魔は死んだ」
THE DEVIL IS DEAD

1971年

死と再生、それから各種シンボルの大安売り。

ラファティが好きだという意識がなかったら、
ラファティがどんな小説を書くか、というのを前もって知らなかったら、ちょっと怖くなって読むのを躊躇するかも知れない。

おそろしい事に、この2冊を読み終わると、それ以前の短編ラファティを読んでも、なんだか物足りなくなってしまった。
だって読んでる時に面白いのは短編で、長編は"苦行"めいた部分もあるのに。
(文章を理解して頭に入れようとするのに理解しきれない苦行もあるし、書いてある内容の暗さ、暗いイメージのせいもある)
ハヤカワの短編集が出版されたのが1993年頃だから、どれも10年以上ぶりに読んだので、昔と印象は変わって当然なのだけれど。
読後の虚脱感がないとダメになってしまったのかしら。

検索したら他のラファティ長編を売ってました。

宇宙舟歌
これは買ったけど、今まだ読んでる途中。

人に薦めるのは短編集です。
今でも普通にハヤカワから一冊、出てました。

怪しげなロジカルマジック。
みんな集まって座った座った、ラファティおじさんのお話がはじまるよ〜。

いきなり長編を読むのはきついです。特にサンリオから出てた2作は。
でもそれはそれで幸せかも知れない。
衝撃が大きそうだ。
いずれにせよ今は入手困難ですけど。

2008年1月9日水曜日

niftyビデオ共有で携帯端末にビデオ

ひどい風邪だ。
ひどくないのかな。治らないというだけで。
仕事できない程度ですけどね…。
以下の作業も少しづつ、ゆっくりとしか進められませんでした。

いつのまにか、niftyビデオ共有では、ビデオを携帯向けにも発信してました。
過去にアップしたものも含めてです。
でも僕の携帯は古くて、そのビデオ見られないんですよね。

それでもいいや、ブラジルUFOのビデオをアップしましょう。
一ヶ月以上前に撮ったものですが、12月1日の上諏訪DOORSでのビデオを、ブラジルUFOのPC版サイトと携帯版サイトにアップしました。
PC版はYouTubeビデオで、携帯版はniftyビデオ共有。
携帯版はページに組み込むのではなくて、niftyビデオ共有のページにリンクを貼ってるのですけどね。
YouTubeの方がヒット数が多いからなあ。
これからは両方にアップせなアカンのかなあ。面倒だなあ。

ブラジルUFO携帯サイト
http://homepage2.nifty.com/tukapan/mobile_ufo/

2008年1月5日土曜日

ビデオ「ネレトバの戦い」BITKA NA NERETVI

実家からアパートに戻ったとたんに、風邪でダウンです。
最初はひどいダウンじゃなかったので、ビデオでも見ながら養生…
今もまだ風邪は続いてるんですが、ちょっと小康状態(だと思おう)。

テレビ放送の映画を録画したVHSテープが実家にいっぱいあって、だいたいがB級アクション映画で、一度見たら消しちゃうつもりで3倍モード。
それが溜まりに溜まって数十本。百本ちかくあったかな。まだあるかな。
それを今回の帰省で処分しましした。燃えないゴミです。
その中からなんとなく1本持ってきたのです。

やや長い映画なんだけど、前後編に分けて放送してるので、ノーカットに近いかと思います。
でもワイドスクリーンだろうのに4対3にトリミングされてるから、半分カットされてるようなものか。
吹き替え版です。

「ネレトバの戦い」
BITKA NA NERETVI
1969年 ユーゴスラビア・西ドイツ・イタリア・アメリカ合作
監督 ヴェリコ・ブライーチ



体調悪い時に見ると、夢でうなされるかもね。
雪中行軍シーンが多くて、それが寒そうなんだー!
映画のために、たぶん何時間も、この人たちは雪の中を歩いてるよ。ロングショットが多いのでそれが想像できる。

ユル・ブリナー、シルバ・コシナ(非業の死をとげる女闘士がぴったり。この人きっといろんな映画で何度も死んでるだろうなあ)、ハーディ・クリューガー、フランコ・ネロ、オーソン・ウェルズ、セルゲイ・ボンダルチェクといったオールスターキャスト。
しかしどのキャラクターもぱっとしない。ユル・ブリナーとハーディ・クリューガーがちょっといいけれど、基本的に大河ドラマ的で、キャラクターで"おっ"と思わせるところがない。とてももったいない。
ユーゴスラビアの国策映画みたいなもんだから、しょうがないのかな。

並の戦争映画の倍ぐらい、爆撃、砲撃シーンがあるけれど、カメラがその迫力を描ききっていない。むしろ単調に感じられる。
アクションをどう撮るかというビジョンがあまりなかったのかもしれない。アクション映画ではなくてメロドラマだから仕方ないのかな。

しかし全体的に映像の色調は素晴らしい。
雪中行軍シーンはモノクロに近い水墨画のような映像。
風景が美しい、いや、雪が溶けて春になった時の美しさを想像したくなるくらい、厳しい"冬"なのだ。
街や村のシーンもくすんだ灰色が多く物をクリアに見せることはしない。くもりガラス越しのような映像が、むしろ柔らかく人物を包む。
(もっともテレビ放送のよくないマスターだからかもね。デジタルリマスター盤なんてのが出たらとてもクリアだったりして)

そのわびしい映像の、とくに雪中行軍シーンにもっと美しい音楽をあてて欲しかった。
メロディで聴かせるような、叙情的な曲が欲しかった。
そうすればこの映画の行軍シーンに"寒そう" "悲惨"だけではない印象が加わって、もっと情感豊かな映画になったのに。
なにしろこの映画、行軍してるか戦闘してるか、ほぼどちらかのみですから。

2008年1月3日木曜日

DVD「皆殺しの用心棒」uno dopo l'altro

皆殺しの用心棒

「皆殺しの用心棒」
UNO DOPO L'ALTRO
1968年 イタリア、スペイン映画
監督 ニック・ハワード

映画のクオリティもまあ悪くないし、マスタリングも悪くないですね。
英語音声のみなのがちょっと残念。スペイン語かイタリア語で見たかった。
マカロニですから、物語やら設定やらに細かいツッコミはあって当然として…
眼鏡をかけたガンマンってのはあまりないですよね。
ん、メガネのスペアいっぱい持ってるじゃん!オマエ何者だ!
喧嘩のたびにメガネ壊されるから?
ふてぶてしい態度をあらためて喧嘩しないようにするか、他のヒーローみたいにやたら強くなるかすればいいじゃん。
てか、西部劇時代の眼鏡って、そこそこ貴重だったんじゃないの?いや、当時こんなデザインの眼鏡あったんですか?

音楽がよくない。なんだか、とって付けたようで。
とって付けたのかな。
馬を走らせるシーンによく流れるのが明るいウェスタンミュージックなんだけど、入り組んだストーリーの復讐劇なんだから、音楽でも何か"執念"めいたものを感じさせてほしい。

主題歌はとてもいいです。「荒野の1ドル銀貨」のフレッド・ボングスト。"情念"を感じます。
タイミングも場面もばっちりでとてもかっこいい!

前半はまあ普通にフムフムと見る映画だけど、後半、リンチを受けたあたりからマカロニ土壇場の娯楽復讐劇になっていく。
山賊の頭領(ホセ・マルティン・ペレス。いい顔してます)の従弟が、最初ニヒルな悪役みたいに登場して、撃たれて記憶喪失になって!?
とたんに弱気な意気地なしにいつのまにかなってて、その記憶で本当の裏切り者がわかるからメガネの主人公は力づくでゆさぶりをかけて「思い出せ!」ってそんな映画だったのか!と思う間もなく記憶全快、山賊頭領からもころっと感謝される。そんな濃いドラマが当たり前のように挿入されてるところも凄い。
そんな合間にきっちり復讐をとげて、ひとりひとり芸達者に殺してくれます。

ただ、復讐劇として面白いので、実は復讐ばっかりが目当てじゃありませんでした〜というオチはなんだか気持ちよくないですね。
アンチ・ヒーローが流行ってた時代という事もあるんだろうけれど。
やっぱりあれだけ村人を殺されたメキシコ人にお金は持って行ってもらいたい。

マカロニ的に見せ場も多い佳作だけれど、主演リチャード・ハリソンのツラがまえをどう感じるかにもよりますかね。
カメラがいいです。女優さんがきれいに撮れてます。