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2008年10月19日日曜日

DVD「さらばバルデス」chino

DVDで定価780円ってどうなのよ。
通販サイトで見るジャケット画像からしてもう、マスターの悪さが予想できますね。
でもいいや、他にDVDでソフト化されてないようだし、780円だもんね。



「さらばバルデス」
CHINO
1973年 アメリカ イタリア フランス映画
監督ジョン・スタージェス

このDVDはアメリカ版みたいです。はるか昔にマスタリングされたのでしょう。
なるほどこれはひどい。
音もあまりよくないな。

僕は初めて見ましたが、悪いマスターでもすぐに好きになりました、この映画。
ジョン・スタージェスの映画としては、ダイナミックなアクションや男臭いやりとりがあるわけでもなく、不評なのもわからないではない。
けれど一説によると、実質的な監督はスタージェスではなくてドゥイリオ・コレッティらしいです。
たしかに、映画っぽく作られた世界ではなく、自然の光や動物を利用しているあたりはあまりスタージェスらしくない。ハリウッド映画に比べたら、現場での低予算っぷりもうかがえる。何か事情があって、スタージェスはホテルでふて寝でもしてたんでしょうかね。
でもそのおかげか、この映画にはちょっとさわやかでかわいい、不思議な印象があります。
チャールズ・ブロンソンとヴィンセント・ヴァン・パタン、ブロンソンとジル・アイアランド、それぞれのやりとりがどことなく微笑ましくて、心なごみます。
ジル・アイアランドの乗馬姿をさんざんなじっておきながら、風呂に入ってるところを見られると恥ずかしがるブロンソン。
ブロンソンが女と結婚すると言い出したら、ブロンソンを慕っているヴィンセント・ヴァン・パタンがさみしそうな顔したり。
ブロンソンの役名がチノ・バルデスなので、タイトルを変えて「さよならチノ」ぐらいにしてもいいんじゃないかなこれは。

ラストに銃撃戦はあるものの、適当なところで切り上げて「オレはこの土地を出て行く」ってブロンソン、あまり映画のヒーローっぽくないけれど、飄々としたキャラクターらしいとも言えるし、無用な殺傷はしたくないとしたら、リアルにこういう選択もありでしょう。
むしろ少年との別れがあっさりしてる方が僕にはフラストレーションかな。
あの後、ジル・アイアランドと駆け落ちするのかな。。

ジョン・スタージェスという名前を冠したばっかりに、かえって不当な評価を受けている気がします。
それにマカロニウェスタンとしても認知されないし。

いちおうアクションシーンはあるものの、最小限ですね。
それよりも、人物と人物の結びつきややりとりを描いて、どこか爽やかな魅力ある映画にしようという意図がうまく働いています。
ドゥイリオ・コレッティについてはまったく知りません。
1950年代にイタリアで戦争映画を多く作ってるようですが、どれも今は見るのも難しいみたい。
マカロニウェスタン全盛の頃にはもうあまり監督してないようなので、現場で若い監督に才能発揮させるために、裏方にまわってたのでしょうかねえ。

2008年4月4日金曜日

図書券がやってきた

クレジットカードのポイントが貯まったので、図書券に換券しました。5000円っすよ〜。
ポイントを変換するのに図書券だと5000円以下の商品設定がないのですね。
年度末までに換券手続きしないと一部ポイントが消失してしまう、でもその時のポイントで手が届く他の商品は全然そそらなくて、図書券がいいんだけど足りないからポイントを貯めるためにあえてクレジットカードを使う、というポイント野郎にありがちな展開もありましたな。
そんな苦労をしながら、ここ数年この時期には図書券をゲットしてます。

先日その図書券が送られてきました。
さあて、気にはなってるんだけど、ふだん"買う"とまでは踏み込めないものを買いたいな。
で、まずは「世界の車窓からDVDブック イタリア編」を買いました。
ブックの部分が内容的にやや貧弱な気がしますが仕方ないかな。DVDのプレミアムケース(紙製)も兼ねますからね!

2008年2月4日月曜日

DVD「荒野の棺桶」una bara per lo sceriffo

マカロニウエスタンです。

「荒野の棺桶」
una bara per lo sceriffo
1965年 イタリア・スペイン映画
監督 マリオ・カイアーノ



こないだレオーネの「ウエスタン」を見たばかりなので(2008.1.21.の投稿)、どうも見劣りがしてしまうのは仕方がないかな。
一定以上の水準ならマカロニだというだけで楽しめるのだが。
主演のアンソニー・ステファン、顔はいいけど、ガンアクションはいまいちかな〜。銃をふりまわしていても、"暴力"より"西部劇ごっこ"を感じてしまう。ま、たいていの俳優はそうなんだけど。
なんだかもたついているように見えるので、銃の腕のみで状況を逆転するシーンはリアルに感じられない。凝ったガンプレイばかりがマカロニじゃないから、このシナリオのままで別のアクションでもよかったのではないかな。
悪役のエドゥアルド・ファヤルド、いい顔してますね〜。(マカロニの悪役はみんないい顔してるのだ) 金髪の極道中年といったところでしょうか。
ラストふたりの対決になってからは、それまでの山賊群vs個人(主人公)ではなく、個人vs個人で、「悪の狂気」vs「復讐の狂気」になりそうで、ぐっとおもしろくなるかと思えたのだけれど、残念ながらすぐに決着ついてしまった。

音楽いいです!
主題歌もかっこいいけれど、フランチェスコ・デ・マージのドラマチック音楽がいいです。
哀愁たっぷりメキシカンなギター曲が決闘の場に流れると、ただのドンパチではおさまらない映画世界の心情的背景を勝手に感じます。
フランチェスコ・デ・マージというと、僕の中の筆頭は「テキサスSWAT」ですね。
というか、長らく「テキサスSWAT」以外は知らなかったのだけれど、やはりマカロニの美曲を量産している人だった。
僕がマカロニ・ウエスタンをよく見たのは子供の頃テレビでだから、音楽が誰なんて覚えちゃいないからなあ。

2008年1月21日月曜日

DVD「ウエスタン」
once upon a time in the west


セルジオ・レオーネの十八番、オペラマカロニの極点。

「ウエスタン」
ONCE UPON A TIME IN THE WEST
1968年 イタリア・アメリカ映画
監督セルジオ・レオーネ

アメリカ資本でアメリカのスター俳優が主演してるから、これがマカロニウエスタンかというと微妙な気もするけれど、オペラなみにシンプルなストーリーにレオーネのねっとり映像、モリコーネの音楽、どっからどう噛んでもマカロニの味がする。



子供の頃にテレビで見て、その時は途中で寝ちゃった気がする。
めまぐるしい暴力がないマカロニですから、子供にはつまんないですよね。
大人になってレオーネ美学がわかるようになってから、ビデオで見ました。
かなり感激しました。すげえ!って。
何が凄いって、ヘンリー・フォンダですよ。
コイツ、絶対に悪党だ!というオーラがあのヘンリー・フォンダから発せられるなんて。
ブロンソン目当てで見たけれどヘンリー・フォンダに圧倒されました。

それから10年以上経ったかな。
久しぶりにまた見てみました。
よく見りゃブロンソンもかっこいいじゃん(オイオイ)。
でもやっぱりヘンリー・フォンダだなあ。なんでもない台詞に重みがある。
クラウディア・カルディナーレとのからみのシーンなんか、他の役者じゃあこれだけの存在感、存在感からくる緊張感はないでしょう。


ヘンリー・フォンダ。でもこの写真はあまりワルっぽくないなあ。

レオーネ節炸裂の本作、特にオープニングのねっとり攻撃はたまらない。
最初の1時間でやっとある程度の状況説明がなされるスロー時間。実時間ではなくてこの映画固有の時間の中を悠然と泳ぐレオーネ。
そのままでいてくれてもよかったんだけど、マカロニですから、謀略とか裏切りとか、かけひきなんかがあったりして、でもあんまりそのへんに興味を集中できなくて、それくらい"美学炸裂"シーンが強烈だという事なんだけど、ドラマとレオーネ美学とがなにか違うレベルで進行してて、うまく交差してない気がするんですね。
ブロンソンがある状況ではフォンダの味方をするんだけど、それはマカロニっぽいシナリオで定番みたいなノリなんだろうけど、後の強烈な復讐感からすると、そのゲームにもかなりの壮絶さが必要になってくると思う。でもそうでもなくてなんとなく普通のドラマ。
「夕陽のガンマン」のイーストウッドとクリーフみたいに、敵なんだか味方なんだかというテイストが欲しかったんだろうけど、そもそもこの映画のレオーネ節はそんなレベルじゃない。
もっと他の、今までのマカロニとは違う、今までの映画とは違うレベルにいるので、いかにもシナリオライターがマカロニっぽく考えましたみたいなドラマでは、そもそもの発想が貧困かも知れない。
ちなみに原案はレオーネ、ベルトリッチ、アルジェントというとんでもない顔ぶれ。なのに。才人が集まればいいってもんでもないのか。

カットされた部分が多いのか、カルディナーレの心情や状況の変化が説明されきってなくて、あれ?と思うところがあるのもつらいですね。(カットされない場合、なんじゃそりゃ〜みたいなツッコミが入るのかも知れない…)


スペイン版ポスター


フランス版ポスター


イタリア版ポスター。えらい!ブロンソンですよやっぱり。
なんだか怖そうだけど。

2008年1月3日木曜日

DVD「皆殺しの用心棒」uno dopo l'altro

皆殺しの用心棒

「皆殺しの用心棒」
UNO DOPO L'ALTRO
1968年 イタリア、スペイン映画
監督 ニック・ハワード

映画のクオリティもまあ悪くないし、マスタリングも悪くないですね。
英語音声のみなのがちょっと残念。スペイン語かイタリア語で見たかった。
マカロニですから、物語やら設定やらに細かいツッコミはあって当然として…
眼鏡をかけたガンマンってのはあまりないですよね。
ん、メガネのスペアいっぱい持ってるじゃん!オマエ何者だ!
喧嘩のたびにメガネ壊されるから?
ふてぶてしい態度をあらためて喧嘩しないようにするか、他のヒーローみたいにやたら強くなるかすればいいじゃん。
てか、西部劇時代の眼鏡って、そこそこ貴重だったんじゃないの?いや、当時こんなデザインの眼鏡あったんですか?

音楽がよくない。なんだか、とって付けたようで。
とって付けたのかな。
馬を走らせるシーンによく流れるのが明るいウェスタンミュージックなんだけど、入り組んだストーリーの復讐劇なんだから、音楽でも何か"執念"めいたものを感じさせてほしい。

主題歌はとてもいいです。「荒野の1ドル銀貨」のフレッド・ボングスト。"情念"を感じます。
タイミングも場面もばっちりでとてもかっこいい!

前半はまあ普通にフムフムと見る映画だけど、後半、リンチを受けたあたりからマカロニ土壇場の娯楽復讐劇になっていく。
山賊の頭領(ホセ・マルティン・ペレス。いい顔してます)の従弟が、最初ニヒルな悪役みたいに登場して、撃たれて記憶喪失になって!?
とたんに弱気な意気地なしにいつのまにかなってて、その記憶で本当の裏切り者がわかるからメガネの主人公は力づくでゆさぶりをかけて「思い出せ!」ってそんな映画だったのか!と思う間もなく記憶全快、山賊頭領からもころっと感謝される。そんな濃いドラマが当たり前のように挿入されてるところも凄い。
そんな合間にきっちり復讐をとげて、ひとりひとり芸達者に殺してくれます。

ただ、復讐劇として面白いので、実は復讐ばっかりが目当てじゃありませんでした〜というオチはなんだか気持ちよくないですね。
アンチ・ヒーローが流行ってた時代という事もあるんだろうけれど。
やっぱりあれだけ村人を殺されたメキシコ人にお金は持って行ってもらいたい。

マカロニ的に見せ場も多い佳作だけれど、主演リチャード・ハリソンのツラがまえをどう感じるかにもよりますかね。
カメラがいいです。女優さんがきれいに撮れてます。

2007年6月1日金曜日

DVD「新・夕陽のガンマン -復讐の旅-」 Death Rides a Horse

友人宅にてマカロニ・ウェスタン鑑賞会。

「新・夕陽のガンマン -復讐の旅-」
Death Rides a Horse 1967年イタリア映画
監督 ジュリオ・ペトローニ
主演 リー・ヴァン・クリーフ ジョン・フィリップ・ロー

リー・ヴァン・クリーフいいねえ!
何も今さら言う事ではないのだけれど、こうやって主演映画を見ると、それしか印象に残らないんだから。

ワンマン映画ではなくて、若手ジョン・フィリップ・ローと年配者クリーフの2人が主演、という作りなのだけれど、若手の方がいまいちアクが感じられない。
リー・ヴァン・クリーフと対等に渡りあえるようには、すんなり見えない。
優男なのはいいとしても、仇を見つけてフラッシュバックするシーンは、もっと復讐に燃えてギラギラしてないと。
ジョン・フィリップ・ローはその後もコンスタントに映画出演していて、僕も何本か見ているけど、昔見たものばかりなので覚えていない。
この映画にはまだ役不足だったようだ。
そこそこの予算の映画らしいし、シナリオもちゃんとしてるのだか、それが不満。