2017年10月31日火曜日

露出計を買ってみた exposure meter

自分がフィルムカメラでバシバシ写真を撮るようになったのはこの数年ほどなので、それ以前もフィルムカメラは持ってたけどあまり使ってなかったので、デジカメ人間になっていたので、まさか露出計を買う日がくるとは…

まあ、フィルムとかデジタルとかの問題じゃなくて、昔からそれなりのカメラには露出計が内蔵されてて、その場の光からほどよい露出で撮ってくれてたんですけどね。nimslo 3Dなんかもそうですね。
あるいは絞りもシャッター速度も固定で、光がどうあろうと露出を変更できないトイカメラはもう露出計関係ないですね。僕が持ってるのはどっちかなので、露出計は必要なかったのです。
こないだ買ったHOLGA(このブログ2017.9.8の記述)なんかは絞り・シャッター速度が固定だし。
nimsloは露出オートのみで調製できないし。
Nishikaは絞り可変だけど、3段階で一番明るくてもf8だからそんなに神経質になってもしゃーないし。
露出計って需要がないせいかそんなに安くないし、あったとしても参考値でしかないから、まあなくてもね…と思っていたら、meoptaですよ、meoptaステレオカメラを買いましたからね、(このブログ2017.10.8の記述) これは露出計あった方がいいな、と。

フィルムで撮ってもPCで見る、webにアップするのがほとんどなので、多少は暗すぎたり明るすぎたりしても、PCで補正できる、補正すりゃいいや、と思っていたのですが、だから撮影時に露出計は必須でもなかったのですが、
meoptaによるビューマスター用ステレオ撮影では、フィルムそのものを鑑賞するのでPCで補正できない。
さらに、ネガフィルムではなくリバーサルフィルムで撮影するのだけれど、一般にリバーサルフィルムはラチチュードが狭いと言われてまして…ラチチュードってのはある露出でどれだけの明るさ暗さの範囲が撮れるか、ということで、ラチチュードが広ければ明るすぎず暗すぎずに撮れるけど、ラチチュードが狭いと明るすぎ暗すぎになりやすい。
だから、リバーサルフィルムで撮影する時は、きっちり適正露出で撮らないといけない。PCで補正もできない。ネガフィルムの時のように「こんなもんじゃね〜か」と適当に露出を決めてはいけないのだ!たぶんね。

ちなみにリバーサルとは「逆転」という意味です。何が逆転かって、現像方法が通常とは別の「反転現像」という方式なので、反転現像用のフィルムという意味ですね。ふーん。
英語圏の人にしてみれば、お店にネガフィルムとリバーサルフィルムしか売っないってのは、紛らわしくて理解に苦しみますな。

買ってみました。セコニックの露出計。ツインメイト L-208
アマゾンで一番安いやつですけど。
露出計の基本的な使い方、何年も前に教えてもらったんだけど、忘れてました。難しくはなかったような…説明書読んで普通に使えました。

露出計と言えば白い半球が特徴ですけど、この露出計にはありませんね…あった、小さい半球。
控えめに出てるのが計測用の半球で、左側のもっと出てるヤツは動かすためのツマミです。動かして入射光式と反射光式を切り替えます。
露出計は入射光式と反射光式があって、白い半球は入射光式で使用します
露出計を被写体のすぐ前に保持して、半球をカメラの方に向けるのが入射光式。

ツマミを動かして、センサーらしいものをカメラと同じ位置から被写体に向けるのが反射光式

だいたい入射光式の方がきちんと露出を計れるようです。この露出計は入射光式・反射光式両方使えるのですが、白半球のミニミニっぷりからすると、入射光式としてはあんまりあてにしないでって事かしら。

でもまあ、スタジオ撮影ならともかく、ライブを撮ったりするなら入射光式で計れるわけがない。オレには反射光式で充分だろう。たぶん。
いわゆるスナップ写真、旅先での街角の写真などは反射光式でいいじゃん、しゃーないよね、というのが写真界での認識でしょうか。
今時は「露出計欲しいんだけど、反射光式でいいよ」って人はあんまりいないのかもね。

デジカメでテスト撮影!
meoptaでテスト撮影しないのかって?したけど今現像に出してて、受け取りが10日後なのだ。
フジのデジカメX10を持ってテスト撮影しました。
X10と露出計のISO設定をmeoptaで使用するフィルムと同じ「100」にして、シャッター速度もmeoptaと同じ「1/60」に設定。
露出計で出たf値でX10で撮ってみる。
ISO100 1/60s f8 露出計の数値のまま
ちょっと暗いかな〜。そもそも露出計君はフレームの中のどこを撮りたいのか、というのを知りませんからね。フレームそのものも知らないけど。
すこーし絞りを開けてみた。
同じ条件でf5.6
雨の有楽町 f2.8 露出計の値のまま
meoptaは絞りめいっぱい開けてもf3.5なんですけど、まあこれは露出計とデジカメのテストですから。雨で暗かったし。
f2.2

f2.8 露出計の値のまま

f2.2
曇り空や雨の冷たい空気感を出したいなら露出計通りのf値でもいいけど、おおむね少し余分に開けた方がいいような気がしますね。
まあ、X10のf3.5とmeoptaのf3.5で本当に同じ露光になるかどうか、わからんけどね。

ちなみにデジカメはリバーサルフィルムと同じようにラチチュードが「狭い」らしいです。


露出計は白い半球が特徴!

2017年10月21日土曜日

ビューマスターの空(から)リール買ってみた

meoptaのビューマスター用ステレオカメラも買ったし、(このブログ2017.10.8の記述)
これはいよいよビューマスターリールを自作しなければ。
eBayで空リールを買いました。
6枚で17.5ドル、プラス送料3.5ドル。一緒に1950年代のストックホルムの写真を収めたリールも買ったせいか、封筒ふたつで来ました。二つに分けた方が送料安いんですって。
切手が沢山貼ってあって、封筒捨てるのもったいないけど、たぶん捨てちゃうからせめて写真撮っておきます。

さて、リール1枚が厚紙2枚を既に貼り合わせたもので、これはつまり、一旦剥がさないとフィルムをセットできないよね。
めりめりっと剥がしてみた。すこし。
グレイっぽくなってる部分が紙ではなく薄いスチールで、そこが接着されました。うーん、これはもう一度接着しやすいように、紙ではない素材にしてるのかな。だから「一旦剥がして、フィルムをセットして、また貼る」でいいと思うんだがなあ。それしかやりようがないでしょう。

まだできませんけど。
なぜって、最初のリバーサルフィルムがまだmeoptaカメラに入ったままなのです。80テイク撮れるからね!
ここんとこ雨つづきで、外でぼんやり撮影ができんのです。meoptaステレオはf3.5まで開けられるから、昼間なら曇り空でも撮れるんだけど、リバーサルフィルムだから明るいなかで鮮やかな写真を撮らないともったいない気がして。

2017年10月9日月曜日

revolog rasp フィルム使ってみた

ちょっと変わったフィルム、revologの製品群…
このブログrevolog 460nmとTextureについての記述 2017.8.10
このブログrevolog Streakについての記述 2017.8.21

もうひとつ、使ってみました。revolog rasp

https://shop.lomography.com/jp/films/35mm-film/revolog-36exp-rasp-1pack

細いひっかき傷のようなラインが写り込むフィルム。
これは12枚撮りなんてケチな事言わず、36枚撮りだぜ。

鴬谷ワッツアップでのよしだ君企画イベント
nimslo 3Dカメラで撮影
細いカーブラインがいっぱい入るんですけど、ちょっとわかりにくいなあ。
LANDIE JOHN SON
これは普通に適正露出だと思うんだけど、revologの他のノイズ系フィルムと同じように、適正ではなく露出アンダーな方が効果が出るみたい。

VOTZCO
ストロボ光らなかった。あら効果的!

新宿JAMにてロクトシチ
これもストロボ光らないのが効果的

このフィルムも面白いけど、うーん、より効果的に使うには、主要な被写体でも明暗をはっきりさせたりとか、全体をぼんやりとアンダー気味にとか、ですかねえ。
これは明暗が分かれているので暗い部分でノイズがくっきりしている。でももうちょっと暗く撮りたいなあ。普通のライブ写真なら、近い被写体はストロボで白トビしててもいいじゃん、と僕は思うけど、このフィルムだと違うかな…

ちなみに後でPCで暗く補正してもラインが目立ったりしません。撮る時にどれだけ感光させないか、みたいですね。

2017年10月8日日曜日

meopta ステレオカメラがやってきた stereo camera

eBayで超かっこいいカメラが目に止まりました。うわ〜「ザ・箱カメラ」
更にeBayで画像をめくると、なんだこれ!フィルムを斜めにセットするのか、素敵!
チェコスロバキアの1970年頃のステレオカメラです。

なるほど〜、フィルムを斜めにセットすると、左右の画像が上下に分かれて、フィルム送りの機構もシンプルに済むよな〜。これはよく考えたなあ。それにしても小さい画像になるなあ、とツイートしたら、これはビューマスター用のカメラだと教えてもらいました。ますます納得!

(ビューマスターについて - このブログ2010.5.28の記述)

そういう事なら、ビューマスターのリールを自作しないと。
買いました。meoptaステレオカメラ。
写真を見るとカワイイ感じもするけど、実物はわりとごついです。でかいです。近頃のミラーレスカメラよりは大きいぞ。

eBayでモノが140ドルで送料24ドル。アメリカあたりから送ってくるかと思ったら、チェコから送られて来ました。なんかすごい。チェコから10日ぐらいで来たね。
フィルムを切るのに専用カッターがあるといいらしいけど、カッターはありません。カメラのみ買いました。
後日、カメラとカッターのセットを売ってるページも発見したけど、300ユーロぐらいするし、もうカメラのみ買っちゃったしね。
http://www.3dworldshop.com/Meopta-Stereo-35-viewmaster-format-Camera-Cutter
(↑こういうレンズキャップが純正なのか!?かっこいい!)

Lomographyのサイト内にこのカメラと専用カッターのレポートがありました。
https://www.lomography.com/magazine/235973-the-meopta-stereo-35-aka-the-view-master-camera
それによると「専用カッターがないと、切り抜くのに無限に時間がかかる」そうでして、うむむむ、不吉な事を言いますな。
ただ、専用カッターでカットしたとしても、ビューマスターのリールにマウントするのにまた手作業でトリミングする必要があって、結局手間がかかるみたい。

まあリールも注文したけどまだ来ないから、(このカメラを受け取ってからリールを注文した)それは先の問題という事で。
ちなみにリールの入手先はTwitterで@haeckelさんから
http://www.3dstereo.com/viewmaster/mts-rm.html
を教えてもらいましたが10枚セットも使う気力があるかどうか分からないし、eBayで古いのを売ってたので、そちらにしました。とりあえずここにはメモとして記しておきます。
eBayのは6枚セットだな。でも紙だから貼り合わせるのかな。6枚セットだと3組かな、よくわかんないな。

だいたい中古カメラを買うと「これは一体何のボタンだろう?」というのがひとつくらいあるのだけれど、このカメラはありませんね。
XとMの穴ストロボ関連だろうし(という程度なワタクシのカメラ知識)、シャッターレリーズは普通に使えるし、ホットシュー式の汎用ストロボも使える!これはいい!ちなみにホットシューの横の小さい丸いボタンはフィルム巻戻し時のロック解除ボタンです。

シャッターは正面にある黒い四角い出っ張りです。これをぐいと押し下げます。
絞りはf3.5〜22
シャッター速度は1/60秒とバルブのみ。シンプル!
欲を言うともうちょっと遅いシャッター速度も欲しいけど(だってリバーサルフィルムってISO100か50なんだもん。少しでも明るく撮れるようにしたい)、実際に撮ってみると手ぶれ起因らしいピンぼけがあるので、やっぱり1/60ぐらいでなんとかせい、ちゅう事なのかな。

シャッター速度のツマミと、小さい目盛りはフィルムカウンター。カウンターは75まであるけど、実際には80テイクぐらい撮れるらしい。
なんかもー、今までnimsloやNishikaで「1本18テイク」だったから…世の中進んだなあ。
三脚ネジ穴はちょっと太いドイツネジ。アダプター持ってるぜ。でもアダプター付けちゃうと、底面がわずかに平らじゃなくなるから、ちょっといやかも。こう見事に「箱形」だと。

白黒ネガで試し撮り。
白黒ネガなら自分で現像できるからすぐに見られるし、フィルム全部使わないで途中でちょん切って、残りは別のカメラでも使えるからいいですね。
こんな感じ。パーフォレーションの穴にまで画像がかかっているけど、前述のリンク先に「専用カッターで切っても、その後手作業でトリミングする必要がある」とあったので、ビューマスターで見るぶんには問題ないのでしょう。
このフィルム、普通にスプライサーで切らずに、鋏で斜めに切りました。そりゃそうだよね。
画像に三角の出っ張りと四角の出っ張りがあって、左右上下が簡単に判別できるようになってます。こりゃあアイディアもんだね〜。

さて問題は、どうやってスキャンするか?
左右の画像を1枚でスキャンして、色・明るさの補正を左右同程度にやれるようにしたい。
そりゃあ、ワンペアを含めた画像をスキャンすりゃいいって…
例えば、AとA"なら四角い点線をスキャンすりゃいい…ってそれだと無駄な部分もスキャンする事になるし…いずれ無駄にならない?ひとつのスキャン画像に左右を収めたいなら他は無駄になるんですねえ。この段階でスキャナーの自動補正を効かせたいし、他のスキャンでは別の補正になってしまう。
更に、スキャンするのにそれなりに時間かかるから、これで80テイクは大変だし、そもそもどこかで切らなきゃスキャンできないから、いくつかは左右が分かれてしまう。
しゃーないから、まったく補正なしでスキャンしました。補正なしなら左右別々にスキャンしてもいい。じゃあ補正なしがどう不都合なのかって?PCに取り込まれた画像は補正できる幅に限界があるので、それ以前にちょっとは補正しておきたかった…まあそうは言っても、PCデータ化する前なら無限に補正できる訳じゃないけど。あるいは実際のところ、スキャナで補正してもしなくても、後で補正できる幅にたいして変わりがないかも知れないけど。
とりあえずnimslo、Nishikaとはまったく違う考え方でスキャンする事になりますね。

そもそもフィルムをビューマスターのリールに入れて完成なら、PCスキャンは「おまけの作業」なのでは?
まあそうなんだけど、デジタル化できるならしておきたいし、バラバラにしてしまうとスキャンが面倒臭い気がするので、バラバラに切る前にやっておきたいのだ。

テストテイクから、無補正の左右画像をGIFにしてみました。
左右で大きさが違いますね。レンズの歪み具合かな。片方が明るいというか、ぼんやりしてますね。レンズは見た感じきれいな気がするんだけど、汚れてるのかなあ。

大きさ、明るさを補正してみました。
しかし、PCで見るのではなく、ビューマスターで見るとなると、無補正の画像になるのだなあ…。

ちなみに、フィルター径は30mm
ステップアップリングをかましてクローズアップレンズを付けてみたり…

ステレオベースが65mm程度なので近接撮影で3Dなら2回撮りでしょうか。もう片方の画像が無駄になるけど、80枚撮れるならいいか!
これでどれくらいの距離でピントが合うのか、テストはこれからです。

ちなみに、meoptaは老舗の光学機器メーカーですが、現在はカメラは製造していないようです。双眼鏡とライフルスコープを作っているようです。


アマゾンで一番安いリバーサルフィルム。でも1000円もするんだ。

ネガフィルムだと色が反転するので、切り抜いてビューマスターで見るには無理があるのですね。

今回使用したフィルム
フジNEOPAN100ACROS




アマゾンで売ってるISO100よりも高感度なリバーサルフィルム…5本で3万2千円!

もう生産してないんですね〜。