2009年9月25日金曜日

映画「サブウェイ123」the taking of pelham 123

於TOHOシネマズ西新井

「サブウェイ123 激突」
The Taking of Pelham 123
2009年 アメリカ映画
監督 トニー・スコット

74年版「サブウェイ・パニック」がちょっとした名作なので、これはどうかな〜と思ってましたが、まあわりと、いいですね。
まったく違う映画になってるので、どっちの方がという事もないです。

面白いのはデンゼル・ワシントンが無線の向こうの若者の命のために、自身の秘密を告白するところ。
でもそれだけかなあ、この映画のオリジナルな面白さは。
よくできた映画ではあるけれど。
ジョン・トラボルタの悪役も、話が進むにつれてもう一皮むけてほしかった。

トニー・スコットの映画としてはどうなのよ。
意味不明なくらいの先端映像オンパレードで「普通の映画」が「不思議な映画」になるあの魅力は今回炸裂しませんでした。
だからダメということもないのだけれど、それなら「普通の映画」として脚本をもうひとツメして欲しい。
おっとシナリオはブライアン・ヘルゲランド。
「ペイバック」の音楽が「サブウェイ・パニック」に似てるので、これはきっと74年版に思い入れがあるのか?と思ったのだが、う〜ん、普通。

デンゼル・ワシントンが言うなればただの配車係なのに、拳銃を持って悪人を追い掛けるというのは、やはり無理がある気がする。
74年版のウォルター・マッソーは鉄道警察みたいな役どころだったから捜査して当たり前だけど、本作はどうなのよ。
本来はそんなキャラクターじゃないのに、そうなってしまう。その心理的な変遷をちゃんと描いてくれるならいいけど、そうでもない。(描いてるつもり?アメリカ人のデフォルトだから描かなくていい?)

おそらくシナリオ以前の前提として「最後はガチンコ対決ね」という決まりがあるんだろうけれど、
こうもトニー・スコットの映画、途中まで面白いのにシナリオのおかげでガクンとレベルダウンしてばかりではねえ。
D・ワシントンとJ・トラボルタが最後まで顔をあわせないというのも面白いと思うのだが。

2009年9月12日土曜日

映画「96時間」taken

於TOHOシネマズ西新井

「96時間」
TAKEN
2008年 フランス映画
監督 ピエール・モレル

フランスのアクション映画もいいけど、ハズレも少なくないからな〜、リーアム・ニーソン主演だし、まあ一応見ておきますか。
てなノリだったけど、これは、すごい。当たりです。

元CIA腕利きお父さんの娘がパリで誘拐されたってんで救出に行く話だけれど、なぜ誘拐されたって過去の仕事がらみとか、金持ち継父のビジネス絡みとかじゃなくて、偶然、人身売買ギャングに目をつけられただけ、
人物の背景は丁寧に描いても話を複雑にする気はさらさらない、この姿勢があっぱれ。
こんなシンプルで面白いアクション映画はちょっとないんじゃないですか。うまい!

リーアム・ニーソンの渋さが増して、いいですね。もうちょっとで壮年から老年になりそうなトシで、別れた女房、金持ち継父と暮らす娘には愛情たっぷり。
でもちょっとピントがずれてて、スネた娘だったらイヤ気がさすかも知れないけれど、そこは素直な女の子、ますます娘かわいい、てなもんですね。

そういった描写のひとつひとつが、うまいんですね。丁寧とも違うけれど。娘の誕生パーティのシーンとか、昔の仕事仲間とのやりとりとか、リーアム・ニーソンの哀愁にうなずけてしまう。
それが後半になると、悪人はもちろん善人にも容赦しない探索の鬼になる。
哀愁帯びた顔や声はそのままで、行動は躊躇しない。
電極を刺して拷問だってやるけれど(板についた態度、台詞、とうちゃんはこんな人だったのか…)、あまり気色悪くならないのは96時間というリミットがあるから仕方がない、と思わせてしまうからと、(このリミットの設定理由がよくわからんのだが)
現実世界でもグアンタナモの拷問とかニュースになったりするので、ましてや映画の元CIAならならこれくらいやるだろう、やらない方が不自然と思えるようになってしまったのでしょうねえ。

迫力ある格闘シーンや銃撃シーンもいいけど、合間にぐっとくるリーアム・ニーソンの渋い顔と声がいい!追跡しながら悪を"処分"するところがいい!
父娘には悪いけど、もっと追跡劇を見たかった!

2009年9月11日金曜日

映画「宇宙へ。」rocketman

H2B打ち上げ成功記念!じゃないけど、見ました。
於TOHOシネマズ西新井

先月21、22日には500円で見れたんだけど、それで見に行ったんだけど、甘かった。満員で入れなかった。
ちょっと早めに行ったんだけど、30分前では甘かったですね。

「宇宙へ。」
ROCKETMAN
2009年 イギリス映画
監督 リチャード・ダール

予備知識なしで見ましたが、ははあ、NASAばっかりなんですね。
ここまでどっぷり映像見せられたら、ああ、ソ連バージョンも見たいな〜
とか思います。
これと、ソ連編とで二本立てならいいのに!

基本的にNASAのプロパガンダ映画で、まあ別にいいんだけど、
ケネディ宇宙センターあたりに見学に行って、そこでこの映画を見たなら大喜びなんだろうけれど、
BBCのドキュメンタリーで、日本の映画館でお金を払って、って考えると、ちょっとなあ。
日本語版のナレーション原稿だけでも、もうちょっとなんとかならなかったのですかね。
「全世界の」とか「人類の」とか、ハリウッドのパニック映画じゃあるまいし。
あてはまらない人類もいっぱいいたはずなので、どうも辟易してしまう。

そうは言っても宇宙映像いっぱいで、こりゃたまらんですわ。
最初の打ち上げの映像が美しかったな〜。

チラシをよく見ると「NASA50年の歴史」って書いてあるから、ああこれでいいのね。

音楽がよかったです。Richard Blair Oliphant
特に悲壮感あるテーマ曲がいいです。

2009年9月1日火曜日

映画「トランスポーター3」transporter3

於TOHOシネマズ西新井

ストレス過多の日々が続いてまして、発作的に映画を見に行きました。
今日じゃなくて、数日前です。
今日も1000円デーだったので見に行く予定だったけど、気分になれなかった。
時間は作れないこともなかったんだけど。

ま、ストレスはどうあれ見るつもりだった映画ですけどね。

「トランスポーター3 アンリミテッド」
TRANSPORTER 3
2008年 フランス映画
監督 オリビエ・メガトン

「トランスポーター2」も見たけど、ほとんど覚えてないですねえ。
本作もたぶんほどなくして内容をだいたい忘れるでしょう。
もう忘れかけてます。
でもいいんです。ジェイソン・ステイサム主演ですから。
それだけでいいんです。

とは言うものの、残念ながら格闘シーンがいまいち普通になってしまった。
格闘シーンの工夫とそれを生かす描写が前作、前々作ほどではない、なんかフツーのアクション映画じゃん。
おそらく描写にあまりこだわりがないんでしょうねえ。残念。

それでも、ちょっといい気分で映画館を出ました。J・ステイサムのおかげです。
それだけでもういいんです。

ウクライナの大臣役がジェローン・クラッベに似てると思ったら、やっぱりそうだった。
なぜ確信を持てなかったのか、あまり二面性のない、普通の役だったからかな。