2009年9月12日土曜日

映画「96時間」taken

於TOHOシネマズ西新井

「96時間」
TAKEN
2008年 フランス映画
監督 ピエール・モレル

フランスのアクション映画もいいけど、ハズレも少なくないからな〜、リーアム・ニーソン主演だし、まあ一応見ておきますか。
てなノリだったけど、これは、すごい。当たりです。

元CIA腕利きお父さんの娘がパリで誘拐されたってんで救出に行く話だけれど、なぜ誘拐されたって過去の仕事がらみとか、金持ち継父のビジネス絡みとかじゃなくて、偶然、人身売買ギャングに目をつけられただけ、
人物の背景は丁寧に描いても話を複雑にする気はさらさらない、この姿勢があっぱれ。
こんなシンプルで面白いアクション映画はちょっとないんじゃないですか。うまい!

リーアム・ニーソンの渋さが増して、いいですね。もうちょっとで壮年から老年になりそうなトシで、別れた女房、金持ち継父と暮らす娘には愛情たっぷり。
でもちょっとピントがずれてて、スネた娘だったらイヤ気がさすかも知れないけれど、そこは素直な女の子、ますます娘かわいい、てなもんですね。

そういった描写のひとつひとつが、うまいんですね。丁寧とも違うけれど。娘の誕生パーティのシーンとか、昔の仕事仲間とのやりとりとか、リーアム・ニーソンの哀愁にうなずけてしまう。
それが後半になると、悪人はもちろん善人にも容赦しない探索の鬼になる。
哀愁帯びた顔や声はそのままで、行動は躊躇しない。
電極を刺して拷問だってやるけれど(板についた態度、台詞、とうちゃんはこんな人だったのか…)、あまり気色悪くならないのは96時間というリミットがあるから仕方がない、と思わせてしまうからと、(このリミットの設定理由がよくわからんのだが)
現実世界でもグアンタナモの拷問とかニュースになったりするので、ましてや映画の元CIAならならこれくらいやるだろう、やらない方が不自然と思えるようになってしまったのでしょうねえ。

迫力ある格闘シーンや銃撃シーンもいいけど、合間にぐっとくるリーアム・ニーソンの渋い顔と声がいい!追跡しながら悪を"処分"するところがいい!
父娘には悪いけど、もっと追跡劇を見たかった!

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