「サブウェイ123 激突」
The Taking of Pelham 123
2009年 アメリカ映画
監督 トニー・スコット
74年版「サブウェイ・パニック」がちょっとした名作なので、これはどうかな〜と思ってましたが、まあわりと、いいですね。
まったく違う映画になってるので、どっちの方がという事もないです。
面白いのはデンゼル・ワシントンが無線の向こうの若者の命のために、自身の秘密を告白するところ。
でもそれだけかなあ、この映画のオリジナルな面白さは。
よくできた映画ではあるけれど。
ジョン・トラボルタの悪役も、話が進むにつれてもう一皮むけてほしかった。
トニー・スコットの映画としてはどうなのよ。
意味不明なくらいの先端映像オンパレードで「普通の映画」が「不思議な映画」になるあの魅力は今回炸裂しませんでした。
だからダメということもないのだけれど、それなら「普通の映画」として脚本をもうひとツメして欲しい。
おっとシナリオはブライアン・ヘルゲランド。
「ペイバック」の音楽が「サブウェイ・パニック」に似てるので、これはきっと74年版に思い入れがあるのか?と思ったのだが、う〜ん、普通。
デンゼル・ワシントンが言うなればただの配車係なのに、拳銃を持って悪人を追い掛けるというのは、やはり無理がある気がする。
74年版のウォルター・マッソーは鉄道警察みたいな役どころだったから捜査して当たり前だけど、本作はどうなのよ。
本来はそんなキャラクターじゃないのに、そうなってしまう。その心理的な変遷をちゃんと描いてくれるならいいけど、そうでもない。(描いてるつもり?アメリカ人のデフォルトだから描かなくていい?)
おそらくシナリオ以前の前提として「最後はガチンコ対決ね」という決まりがあるんだろうけれど、
こうもトニー・スコットの映画、途中まで面白いのにシナリオのおかげでガクンとレベルダウンしてばかりではねえ。
D・ワシントンとJ・トラボルタが最後まで顔をあわせないというのも面白いと思うのだが。
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