2008年8月30日土曜日

ハンディカムがやってきた handycam

先日のCCMVコンテスト入賞(このブログ2008.8.6.の記述)で、副賞が宅急便で来ましたよ。
モノがなんだか分からなかったので、Tシャツか何かだろうなあと思っていたら、なんとビデオカメラが来ましたよ〜!
ソニーのちっこいハンディカムです。
お店に行ってもあまりこういうのには食指が動かないのですが、もらえるとなったら嬉しいですね。
HD撮影ができるビデオカメラは初めてです。

ビデオカメラに関してはソニー製品をよく買うのだけれど、本当にハンディカムな小さいビデオカメラを入手したのは初めてです。
ハンディカムにしては大きいVX2000とか、小さいのだったらキャノンのビデオカメラを使ってますから。
よく、賞品でもらったビデオカメラなんかは、使わないで売りとばす人もいるようだけれど、使いますよ〜。使いましょう。

ソニーHDR-TG1です。
CMOSセンサーのカメラも初めてですね。
センサーのサイズが1/5インチらしいので、暗いところでは盛大にノイズが出るようです。
被写界深度もやたら深い。
マニュアルでピント調整するのに、0.5mの次が「山」(遠景)マークですからね。
1mも10mもたいして変わらないという事ですか。

メモリースティックPROデュオにデータを記録します。
今までDVテープをつかうカメラばっかりでした。
便利な世の中になったものだ。(てか、携帯でもデジカメでも動画記録できますが)
ええと、IEEE1394じゃなくてUSB2.0なのね。
とりあえずカードリーダー買わなくても、Macにビデオカメラ本体をつなげて読み込めますね。
付属のソフトはWindows専用だけれど、Macでもとりあえずメディアをマウントさせるのはできるのでファイルはコピーできます。
ええっと、この.MTSファイルがムービーデータかな。データ量からすると。。
…どうやって開くんだ〜!QuickTimeでは読めないようだし、Macで開くソフトがあるのかな。検索したけどすぐにはみつからなかった。

コピーしたメディアファイルを直接開かなくても、iMovieでTG1から読み込める事がわかりました。
こりゃいいや。
(iMovieもバージョンが上がって、使い方がよくわからんですなあ。使い方を知るために時間かけるのはストレスですね)
でも読み込んだファイルは10秒で100MBもある。Apple Intermediateコーデックで圧縮されたHDサイズのムービーに、自動的に変換されるのです。
NTSCのDVストリームの3倍強のデータレートですね。
素材ムービーをすべてこのファイルで保存しておくとなるとこりゃ大変ですよ!
500GBのハードディスクなんかすぐにいっぱいになっちゃう。
メディアからコピーした.MTSファイルだと10秒15MBぐらいですね。(これが本当にムービーデータなのかどうかまだ不明)
こっちを長期的には保存しておきたいなあ。いや、保存するのは簡単だけど、後々になっても開けないのでは意味がない。

さて、今週末ブラジルUFOと一緒にいわきに行くので、これを持っていこう。

バッテリーがもうひとつぐらい必要ですね。
ビデオカメラのボディ内にバッテリーを入れるタイプなので、大きなバッテリーは使えないのです。だからバッテリーひとつで、じっさいのところ1時間ぐらいしか撮れないのではないかな。
で、付属のキットだとカメラ本体内でしか充電できないから、ACアダプターがあっても、撮影しながらもうひとつのバッテリーに充電する、という事ができない。
2つのバッテリーを効率よく使うにはバッテリーチャージャーも買わないと!
それぞれ単体で7000円ぐらいするけれど、バッテリーとチャージャーのセットで12300円というのがあったのでそれを買いました。於上野ヨドバシ。
メモリーカードももう一枚ぐらいあった方がいいよなあ。。4GBのものを買いました。
8GBのが欲しかったのだけれど、予算のつごうで。

ビデオカメラもらったのはいいけれど、予定外の出費がかさみますな。

東京は現在すごい雨だけど福島は…明日雨っぽいなあ。どうなるのかなあ。
少々の雨でもイベントはやるけれど、新しいビデオカメラで雨中撮影はしたくないですね。

2008年8月29日金曜日

セカンドライフがやってきた second life

知人のすすめでセカンドライフを始めました。
インターネットを使った仮想生活空間、ですね。
昨年の秋に一度やろうとしたのだけれど、パソコンのスペックが足りないらしくてソフトウェアをインストールできなかったのです。
先日、新しいパソコンを入手したので、やっと始められたわけです。

なるほどこれはハマる人がいるのがわかりますね〜。
アバター作りが楽しい楽しい。
ここ何日かはかなりの時間をさいています。
まずいですね。ファースト生活に支障が。
これでちょっと楽しくチャットできる相手がいたらば、現実に戻れないのでは。

ランドマークやアイテムがどんどん増えるので、整理するのが一苦労ですな。

うろうろしてるアバターの多くが女で、売ってる服や小物も女物が多いですね。
デコレーションするなら男よりも女の体の方がいい、という感覚は男女共に多いのでしょうね。

500円DVD「シャーロック・ホームズの殺しのドレス」dressed to kill

コスミックのものを買いました。
デ・パルマの映画とは関係ないようですね。


Dressed to Kill
1946年 アメリカ映画
監督ロイ・ウィリアム・ニール

マスタリングはあまりよくないです。
全体的にぼんやりと白っぽくて、「古いテレビ」フィルターでもかかってるようです。

そこそこ楽しめる映画ではありますが、やはりジェレミー・ブレットのホームズを見慣れてる身としては、この映画のベイジル・ラズボーンのホームズもよくやってるけど、もうちょっとエキセントリックさが欲しい、芝居がかった立ち振る舞いが見たい。
有能ではあっても天才には見えないんだなあ。

ワトソンがお年寄りすぎてないか、とか思ったり。
でもまあ、映画としてはおおむねよくできてる方だと思います。
3つの同じ型のオルゴールからミステリーが始まるとか、ホームズが一瞬誘拐されて「毒ガスの罠」にあったりとか、
シャーロック・ホームズらしさを崩さずに、映画ならではの盛り上がりを見せようとしています。
(しかし「毒ガスの罠」あんなにあっさりとふつうに抜け出せていいのかね)

ただやはり、マスタリングがよくないので商品としてはちょっとどうかな。

2008年8月20日水曜日

iMacがやってきた

新しいパソコンを買いました。
20インチのiMacです。
今まで使ってたのが4年9ヶ月前に買ったeMacですからね〜。
よくもこんなに使ったものだ。もっと早く買い替えるつもりだったけれど、なかなかそうもいかなくて。

う〜ん、でかいぞ、20インチ。
24インチでも買えないこともなかったけれど、使ってるパソコンラックに入らない気がして。
実際、20インチのiMacでぎりぎりラックに入りました。

キーボードのキーがなんだか平べったくて、ノートパソコンじゃあるまいし、前の「普通のキーボード」にくらべて使いにくいなあ。
キーを見ながら入力する率が高まった気がする。慣れればいいんだろうけれど。

標準マウスで右クリックをサポートするようになりましたね。いいですね〜。
しかしマウス脇腹のスイッチは、押す気がない時に押してしまう。機能オフだ。

すごい、Front Rowモードでハリウッド映画の予告編をフルスクリーンでばんばん見れる!
むうう、こうなると日本版の予告編は無理でも、日本公開予定と邦題などの情報も表示してもらいたい!
気になる予告編があっても(いっぱいある)日本で公開されるかどうかも分からない、されるとしても近所でやってくれなかったら情報を集め続けないといつの間にか公開終了してたりする。僕はもう何年も前から情報を集め続けるのをやめたので(無駄なく、タイミングよく、特定の映画の情報を集める事ができない。何か求めると、いらない情報もどっさり入ってくる)、Front Rowで日本での情報を表示してくれないとストレスになりますね。

今までずっとCRTモニタのパソコンを使っていたので、液晶モニタは新鮮です。すごいきれい、だけれど、ちょっと見る角度が変わると色が変化しますね。ちゃんと正面から見ないと。
それでも、正面から見ても、たとえばこのブログの背景色などは、単一の色なのにややグラデーションがかっているように見えますね。
これって、デザインする人にはかなり問題じゃないですか。映り込みもわりと気になるし。

パソコンの能力の違いは随所でひしひしと感じます。
なにしろ5年ぶりだから。
とりあえずniftyビデオ共有のビデオはぜんぜんカクカクしません。
とてもスムーズに再生されます。
でも音は、eMacの方がよかった気がしますね。
あれ?これってこんなショボイ音じゃなかったはず…と感じてしまう事があります。
スピーカーどこにあるんだ?お、こんなところに。
eMacのスピーカーが正面を向いていたのに、iMacは下を向いてる、その違いがありますかね。

せっかくの20インチなのでDVDで映画を…
うむむ、高精細モニターだと、NTSCのDVDでは圧縮によるモザイクっぽいノイズがはっきり見えてしまいますね。
ああ、お気に入り映画のブルーレイDVDが欲しくなってしまう。いけませんねえ。(再生できるのかな?)

2008年8月14日木曜日

映画「ハプニング」the happening

於TOHOシネマズ西新井

てっきりシャラマンがジュリー(だっけか奥さんとティラミス食べてその気になったストーカー)役で出演するかと思ったのに、出てこないなあ。
あれ?エンドクレジットにはその通り、名前が書いてある。
いつ出てた?

「ハプニング」
THE HAPPENING
2008年 アメリカ映画
監督 M・ナイト・シャラマン

最初にいっぱい人が死んで、ショックでずるずる映画に引き込もう、という事だったのかも知れないけれど、いまいち。
どうせVFXだもんね。リアルに感じられないので、その後の恐怖のベースになってくれない。一定以上のサスペンスは感じられない。
芝刈り機にわざと巻き込まれる描写とか、サスペンス映画としてまったく必要ないと思うんだがなあ。あれでなにかを盛り上げてるつもりなのかなあ。シャラマンってそんな人だっけ?(かもしれん)
この映画だけ見ると、シャラマン監督はVFXの使い方が下手、と思われてしまうのではないか。
まあ色々事情はあるんでしょうが。
ストーリィも平坦で、シンプルなのが悪いとは言わないけれど、僕が期待するのは「別次元で進行しているはず」のサスペンスなんだよね。
全体的にシャラマン節もトーンダウンしてたと思うし、まあ次回に期待ですかね。

ジョン・レグイザモがよかったですね。
いつの間にか、かっこよく、シブく歳とりましたね〜。こうありたいですな。

2008年8月13日水曜日

映画「白い馬」「赤い風船」crin blanc, le ballon rouge

於シネスイッチ銀座

「白い馬」
Crin Blanc
1953年 フランス映画
監督 アルベール・ラモリス

「赤い風船」
Le Ballon Rouge
1956年 フランス映画
監督 アルベール・ラモリス

幻の名作がリマスター版、二本立てで公開、てなもんですね。
2本とも同じ監督だったのですね。どうりで、ラストが似てる。
どっちも子供が主役で、台詞が最小限で、子供と"何か"の友情がテーマになっている。

見ていて撮影技法が気になってしまうのはサガですかね。
「白い馬」の見事な疾走感、これは詩情あふれるなんたらではなく、チェイス映画ですね。
フランスにもこんな土地・文化があるんですね〜。広大な湿地帯、野生の馬、フラミンゴもいる!

子役の自然な演技もいい。
と思ったら、「赤い風船」主演のパスカル・ラモリスは監督の息子でした。
後でパンフレット読んで知ったけれど、アルベール・ラモリスはあの「素晴らしい風船旅行」(1960)の監督ですよ!
僕はずっと以前にテレビ放送で見てノックアウトされたのですが、そうか、そう言えば「素晴らしい風船旅行」にもパスカルという名前のガキんちょが出てたけど、同じ子供なんだ。
もう一度見たいなあ「素晴らしい風船旅行」。

「赤い風船」パリ下町の様子がとても活き活きと美しく描かれてます。
ヘタな記録映画よりもその場の雰囲気を伝えてるのではないかな。
子供達による緊迫した"追っかけ"ドラマなだけに、ロケーションに生々しさを感じてしまうのです。
そうか、この映画もチェイスがありますね。
逃亡が友情を強める、友情の表現になるんですかね。

ラストはどちらもハッピーエンドとは言えないけれど、ナレーションや音楽は「これでよいのだ」みたいになってて、子供の身になれば、子供の気持ちから言えば、確かにこれでハッピーなんだろうなあ。

2008年8月6日水曜日

CCMVコンテスト受賞しました

このブログ7月15日の記述と、7月18日の記述で書きましたが、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンのミュージック・ビデオ・コンテストに応募しました。
http://creativecommons.jp/onkei2008/

クリエイティブ・コモンズ(以下CC)とは、映像とか音楽とか、自分で著作権を持っているメディアについて、より多くの人に使ってもらえるように、権利をうるさく主張しませんよ〜という意思を明示するシステム、そのシステムを円滑に運営して広めようとしている団体、だと思ってます。
その団体が主催のコンテストなので、CCライセンス宣言された素材をばんばん使いましょう、ということですね。
課題曲がいくつかあって、任意のものを選んでそれに映像を付けよう、というコンテストです。

作品部門と素材部門があって、それぞれ大賞と優秀賞があります。
作品部門は普通に作品を応募するのですね。
素材部門は、アップロードした映像にCCライセンス宣言をする事で素材として使ってもらい、よりよい素材、より多くの人に使われた素材に賞を与える、というものですね。

作品部門で応募したのは「別時間の旅行者たち skip travelers」です。
7月15日の投稿でも書きましたが、QuickTimeで見れる人はQuickTimeを見て欲しいです。
skip_travelers_360.mov

niftyビデオ共有のムービーも表示しますが、うちの環境ではいまいちスムーズに再生されにくいので。


うれしい事に、この作品が作品部門の優秀賞をもらいました。
もうひとつ、素材部門にも応募してまして、複数応募してたので、僕がアップロードした応募映像全般にたいして評価を受けました。
http://video.nifty.com/cs/catalog/video_metadata/mylst/srt_new/uid_0000001447/pgcnf_9/1.htm
雲映像のうち最近アップしたふたつと、移動インターバル撮影のいくつかで、これが大賞を受賞しました。
何がうれしいって、賞金をもらえる事ですね。
だって、これらの製作に入れ込んじゃって、7月はいつもの半分ぐらいしか仕事しなかったから、賞金もらえなかったらどうしよう、とか思ってたのです。ふうう、よかった〜。

僕の作品よりも、もっと完成度が高いものやインパクトのある作品もありましたが、他人の映像素材を使ってなかったので、おそらくこのコンテストにおいてはあまり高く評価されなかったのでしょう。
してみると僕の作品もかなりギリギリの評価かな。他の人の素材を使ってはいるけれど、さほど効果的とは言いきれないふしがありますから。
作品部門の大賞受賞作はHOTATEMELONさんの「Detonator (EXPLODE VERSION)」で、なるほどどっぷり多様な素材を使っています。
http://eyevio.jp/movie/138039
eyeVioはうちの環境では、やたらつっかえながら再生するので、まともに見れませんけど。
この作品も他の多くの作品もそうだけど、オリジナル以外だと素材部門に応募してる映像しか使ってないので、それしか使えないと思っていたのかな。CCライセンス宣言されてて、ライセンスにのっとった使い方であればどれを使ってもいいはずなのに。

その意味では、こうやってコンテストやったはいいけれど、まだまだ啓蒙が足りなかった、映像の海の中で溺れそうになりながら創作する、その面白さを広めるには至っていない、とも言えるのではないかと。

あるいは無数にある他の映像から選ぶのが面倒くさくて、素材部門に応募した素材からのみ使用したのかも。
それはそれでCCにとって、大きな、深刻な問題ですね。
いくら素材が増えたってどこに何があるのかわからないのでは、存在しないのと大差ないだろうから。

僕の場合はこのコンテストに参加する直前にnanoxのビデオ、GameBoysを製作していて、
http://jp.youtube.com/watch?v=02Q2xoB1tcA
その経験があったので、他人が撮ってCCライセンス宣言された映像を素材として使う楽しさを知っていたので、すんなり今回の製作にも入れました。
それに、GameBoys製作の時に、何千という画像のサムネイルを見て、おそらく100以上のビデオクリップを見て、よさげなやつ、今回使わなくても後で使うかも、というやつをダウンロードしておいたので、「別時間の旅行者たち」の製作の時に同じ事をしなくてもよかった。何千というサムネイルを見なくても済んだ。
でもこだわる人だったら、それくらい多くのビデオを見て、どの画像を使うか選びたいでしょう。
しかし今回のコンテストのためにそこまでやった人がどれほどいるだろうか。
実用的な検索システムがないと、素材をダウンロードして使う方も面倒だし、アップロードする方としても、使われる可能性がより少ない状況では気持ちがのりにくいですね。

2008年8月3日日曜日

映画「敵こそ、我が友」mon meilleur ennemi

於銀座テアトルシネマ

「敵こそ、我が友 〜戦犯クラウス・バルビーの3つの人生〜」
Mon Meilleur Ennemi
2007年 フランス映画
監督 ケビン・マクドナルド

これと言った予備知識もなく見ました。
でもまあ、衝撃とか、愕然とかいう程のこともないんだけれど…。
話は1960年代か、せいぜい1970年代で終ると思っていたら、81年にボリビアでのクーデターに関与ですか。
当時僕は子供だったんでそんなこと知りませんが、80年代ぐらいから世相とか社会とかの記憶があるんで、その頃から現在までが自分の中では普通に延長してるのですね。だから"古い出来事"とは思えないのです。もっとも、僕より年上の人だったら70年代、60年代だって過去と言い切れないのでしょうけれど。

映画「ブラジルから来た少年」が1979年で、バルビーが第四帝国を夢想してクーデターに加担するより前だから、「あれは映画だから」なんて言ってられないリアルな話だったのか。
南米でナチスの残党が普通に活動してるなんてのは、当時の裏常識でもあったようですね。

そしてやっと裁かれるのが1984年。
僕は全然記憶にないけれど、覚えてなくても不思議はない年齢だったけど、日本ではどれくらい報道されたのかなあ。

音楽がよかったです。たんたんと記録映像が流れるなかで、突如ドスのきいたラテン音楽がピリっとしてくれるのです。

監督のケビン・マクドナルドが公式サイトで語っているように、バルビーの温和そうな、優しそうな、誠実そうな顔が印象的です。
こういった良質のドキュメンタリーはテレビではあまり放送されなくなって、これからは映画館で見る事が多くなるのではないか、とも書いてあったけれど、そうなの?
シネコンなんかの映画館は日常空間ではなくイベント空間になってるし、料金も安くないし、せっかく僕が認めるテレビの役割を、テレビさんには手放してほしくないんだがなあ。

そういやブロンソン主演の「地獄で眠れ」も1984年製作で、ラテンアメリカが舞台で、悪役は拷問の専門家で、国から国へと追放・歓待されてた。モデルはバルビーかな。

2008年8月1日金曜日

映画「ドラゴン・キングダム」forbidden kingdom

於TOHOシネマズ西新井

「ドラゴン・キングダム」
The Forbidden Kingdom
2008年 アメリカ映画
監督 ロブ・ミンコフ

まあそこそこ面白かったです。しかし…
大興奮するばすのジャッキーVSジェット・リーのシーンも時間たっぷり見せてくれるのだけれど、やはりジャッキー最盛期のスピード・カンフーを知る者としては、DVDで今でもそれが見られる身としては、「進化の止まった芸能」を黙々と見せられているようで、まだまだこれをじっくり堪能するにはこちらの修行が足りないのかな。
もっとも、ジャッキーもまだ50代だからやろうと思えばもっとアクションできるはず。どこかで言ってたけれど、ハリウッドでは危険な事をやらせてもらえないんだそうな。

全体的なタッチは西洋ファンタジー映画と似たり寄ったりで、西洋ファンタジーの代用品かなこりゃ。
西洋人が作ったものなんだから、それが悪いとは言わないけれど、オープニング・クレジットのあのブルース・リー的テイスト、ショウ・ブラザース映画などをネタにしたわくわくオープニング、あれは何だったんだ?本編とイメージが全然違う。もっとごちゃ混ぜでパワフルなものを期待してしまうじゃないか。
オープニングであんなにわくわくさせておいて、本編は西洋ファンタジー代用品なんだから、がっかり感が増しますね。
オープニング・クレジットだけ別の製作チームが作ったのだろうから、こういう事が起こるんですかね。あるいは別の映画のオープニングを流用したのかな。

音楽もあのオープニングだけイキのいいインチキ・ニュー・ウェイブ風ですごくいいのに、他はまったく"ショボ西洋ファンタジー"と聴き分けがつかない普通っぷり。何なのかね、これは。
音楽にはもっと飄々としたテイストがあった方がいいのに、頑張ってまじめに映画を盛り上げようとしている。
たまにモリコーネ風のスゴミ音楽があったけれど、映像はレオーネ風でもなく"普通"のままなので、どうという効果もなかった。
ぼんやり見てたので覚えてないけれど、音楽に関するクレジットがふたつあったような気がする。メインの作曲家と"付け足し"の二人がいるのかな。メインがいまいちだったという事でしょうか。

ま、それらの事はさほど大きな問題ではないのだが‥
他のキャラクターが皆、ピシっと決まって個性的なのに、肝心の主人公であるアメリカ人青年だけがつまらないキャラクターなのが致命的。
いや、このキャラクター、この設定のままでもいいのだけれど、それならもっと強烈に感情移入できるような描写が、アメリカでのシ−ンにあるべきだった。
中国人の雑貨屋(やっぱりジャッキーだ!)が撃たれるシーンも、屋上から超自然的な力で引き寄せられるシーンも、「脚本に書いてあったからやりました」みたいな感じで、リアルに迫ってくる恐怖・焦り・混乱がない。この映画全体が薄っぺらくなっている。役者よりも演出の問題かな。これだったらアメリカのシーンなしにした方が、すっとんきょうな映画になってよかったのでは。

砂漠でスパロウのかんざしを拾って渡すシーンがよかったですね。