2008年1月31日木曜日

映画「アメリカン・ギャングスター」american gangster

於TOHOシネマズ西新井

試写会に行きました。
TOHOシネマズのマイレージカードを持ってて、マイルがたまるのはいいんだけれど、使いみちがないなあ、年間6000マイルで一ヶ月フリーパスって、そんなにはオレ、マイルためられないよ。
じゃあドリンクやポップコーンっていうのもねえ。
と思ってたら試写会に応募できるとは!
抽選なんだけどあっさり当たりました。TOHOシネマズ西新井はまだ新しいせいか、応募する人が少ないのかな。劇場もそんなに人が入ってなかったしね。
試写会って催す方の都合にこちらをあわせなきゃならないから、今まであまりそそらなかったけど、せっかくのマイルの使い道として今後も応募しましょうか。

「アメリカン・ギャングスター」
American Gangster
2007年 アメリカ映画
監督 リドリー・スコット

予告編みた時からずっと見たかった。
デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウが犯罪者vs捜査官で、まるでマイケル・マンの映画みたいなタッチを思わせるじゃありませんか。
監督がリドリー・スコットというのに一抹の不安を感じるけれど、なあに、今回は大丈夫だろう、
と思い勇んで行ったのだが、
う〜ん。
もちろん2時間40分もあるのにまったくダレない、長さを感じさせない"よい出来"の映画であるし、
なんといっても役者がいい。主演ふたりのみならず、脇役もみんないいじゃないですか。
しかし、アクション映画ではないな、これ。
予告編から期待するような、二人のガチンコ対決がないんですよ。いや、ないというかさほど重きをおかれてない。
じゃあどこに重点があるのかというと、どこにもない。
音楽も役者もカメラもいいから、映画を見てる間はふむふむ、おおう、と見てられるけれど、見終わって残るものが少ない。で、結局ナニがどうなのこの映画?
あちこちに印象的なシーンはあるし、ああこれを描きたいんだなと思う瞬間もあるけれど、その強烈な最大ポイントがない。
決して平坦なシナリオでも映画でもないけれど、映画の示すビジョンが見えない。
観客にうったえている事はあるし、それをこちらも感じるけれど、強くメッセージしてるようには感じられない。
史実を描いているから、そううまくドラマチックにはならない、したくない、という事なのかな。
人物が何をどう感じてどう行動するかという描き込みへのこだわりが少ないと思う。
せっかくデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウという両雄が並ぶ映画なのに。この二人が主演なら、このくらいの"よい出来"の映画になってもまず当たり前なのだ。

「ブラックホーク・ダウン」も映像は凄くて、映画館でびっくりしてたけど、出来事をどう読むかは観客次第みたいなラストになってて、なんだよこれ〜って思ったけれど、この映画もそれに近い。
これはリドリー・スコット流の大河ドラマみたいなものか。そこそこの脚本といい役者がいて、みなさんそれぞれに楽しんで下さい感じて下さい、よかったですね。
オレそんなの求めてないんだけど。リドリー・スコットの頭の中では、よい作品を作る公式みたいなものがこのスタイルで固まってるのか。
だからオレは最近じゃあ弟のトニー・スコットの方がひいきなんだ。脚本に不満はあってもエンタテイメントに撤してるから。

あるいは日本版の予告編と「この道を行くなら俺を倒してから行け」みたいな宣伝文句がいけないのかな。
あれで男の熱いドラマを期待してしまったのだ。
そこそこ熱いだけに、ぬるくなるラストがいかん。

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