ジョルジュ・シムノン
「メグレを射った男」
図書館から借りたものです。
やっぱり面白いわ。メグレもの。
多少の当たり外れはあるけれど、これは面白かったなあ。
以前、高校生頃にフランスのミステリ小説を読んだけれど、それはシムノンではなかったけれど、なんか暗いだけで面白くないな〜と、それっきりミステリと言えば英米のものを読んでいた。
実際それは今読んでも面白くないのかも知れないけれど、果たしてメグレものを十代の頃に読んだとして、どう感じるのだろうなあ。
ミステリじゃなくても、登場人物が会話しながら、受け答えをしながら、一方で別のものに注意を向けていたりとか、直接には会話されない人間関係を推し量っていたりとか、小説ならよくある事ですね。昔はそんなの読んでも「へ〜え」ぐらいにしか思わない、自分でそういう事あまりやらないから。
でも今は、それをある種リアルに感じるの事ができる。自分でもやってるんだろうね。
ジャック・キャンベル
「彷徨える艦隊 旗艦ドーントレス」
2006年
ちょっと面白い。宇宙戦艦同士が光速に近い速度で移動すると、速すぎて正確に攻撃する事ができない。罠に気付いた時に船を止めたくても止められない、スピードが命取りになる、でも速く移動する必要はいっぱいある、なにしろ戦争ですから。そのへんを利用した作戦作りはなるほど元海軍将校が書いたSFですね。
ただ、プロ軍人としての規範が実践的でなくなっていて、それを主人公がどうにか直していくという設定が、いかにも作為的かな〜。
さまよえる艦隊の序章といったところでしょうか。これからずっとさまようんだろうなあ。続編が出たら読みたいです。
タニス・リー
「幻魔の虜囚」
1977年
タニス・リーを読んだのは初めてです。だいたいハヤカワでもファンタジーってあまりそそらない、読まないんですが、タイトルと裏表紙の解説で、なんとなく古本屋で買ってみました。
なるほど一時代を築いただけあって、筆力を感じますね。しかしあまり愛だ愛だ言われてもなあ。
まあファンタジーですから、書く方も読む方も妄想あってこそですが。
ロバート・A・ハインライン
「動乱2100」
1967年
短編集(なので書かれたのはもっと以前、50年代ですかね。
いちおう、ハインラインが当時小説用に考えてた未来史にのっとって書かれていて、<未来史3>というサブタイトルも付いているけれど、巻末にその架空の年表があるけれど、
そんなの知らずに読んだ方が個々のドラマとしてかえっておもしろい気がする。
初出時は雑誌に短編として載ったのだから、年表や前後の物語など知らなくても楽しめて当たり前なのだ。
だからこの文庫本に<未来史3>なんてタイトルを付けるのはなんだかもったいない気がするんだなあ。
未来史に興味がない人は読む気がなくなってしまうし、その未来史だって今になって読むと、つくりものとしてさほどドラマチックではないので、僕もあまり興味ない。なにもそれをタイトルに入れなくたって。
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