2007年12月22日土曜日

映画「ナンバー23」number 23

於MOVIX亀有

ジョエル・シューマカーって息の長い監督ですね。
「ロストボーイ」が20年以上前でしょう。
それなりに意欲的な製作してるようだし。
ハズレもあるけれど。

「ナンバー23」
THE NUMBER 23
2007年 アメリカ映画
監督 ジョエル・シューマカー

ジム・キャリーがふと読み出した奇妙な古書。
一人称の主人公="著者"と自分が似ているのに驚き、著者と同じように数字"23"にとり憑かれてしまう。
気がつくと自分の身の回りの数字がすべて23に通じている…

面白そうな題材だし、シューマカーが魔術的映像でぐいぐい引き込んでくれる。(CGだとわからなければもっとよし)

よくできたスリラー映画ではあるけれど、結局どういう事だったのかというタネ明かしが、ミステリー映画としてはまあ普通。珍しくないのですね。
いや、社会や科学の法則のなかで謎を説明できるようなタネがある事で、
自らをミステリー映画というくくりにしてしまう。それがいまいち。

途中で、甘っちょろいファミリー映画になるかと思いきや、底知れぬダークファンタジーになりそうで、この映画どうなるんだ?という期待感があったのだが、(そもそも血がいっぱい出るしSEXシーンもあるのでファミリー映画ではない)
よくあるオチで、それもちゃんと説明できるようなもので、だから社会も常識も変化しなくて家族愛で終わる。
いや家族愛でもいいんだけど、ここまで描いておいて、それを受け止める観客なら、なにも映画が日常や常識を破壊したからって不安にはならないでしょう。

謎のスリラー映画としての吸引力があったのに、謎がないのをよしとする「普通の映画」を目指しているのが残念なのです。
まあハリウッドで20年以上も商業映画作ってる人なら、あまり滅裂な映画にはしないんだろうけど。

人物の表情で深読みさせる、という事があるよね。シューマカー映画って。

音楽がよくなかった。
ハリー「コン・エアー」グレッグソン・ウィリアムス。嫌いじゃないけれど、やっつけ仕事だったのかね。
あるいはアクション映画向きの人なのかな。
もっと、映像に新しい次元を加えるような音楽がいいのだけれど、普通にアクションスリラーな音楽でした。

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