2010年3月11日木曜日

映画「マッハ!弐」ongbak 2

於新宿ミラノ3



見たの一ヶ月前なんですが、なんとなく書いてなかった。

マッハ!弐
ongbaku 2
2008年 タイ映画
監督 トニー・ジャー、バンナー・リットグライ

むううう、
原題がオンバク2なので、「マッハ!」のたしかに2と言っていいのだろうけれど、時代設定はさかのぼって数百年前に。
ま、それはいいんだけと…
予算がぐっと増えたのでしょう、フィルムは格段にいいものを使ってるらしく、クリアな映像で、スローモーションもたっぷり。
アクションもどっさりで出し惜しみなし。
なんかしらんが山賊集団なのに各種格闘技の達人がいて、ザトーイチみたいなのもいる!オレ、この映画好きかも!
タイの時代物のはずが、この無国籍っぷりいいね!
と思ったのだか…

何なのこのラスト?
復讐映画なのに復讐がなされない。
両親の敵を討った、と思いきや、殺したのは影武者でしたと悪者が高笑い。
ナレーションは「こうして非道をつくしたティン(山賊なので)はそのむくいを受けたが、皆が願えばいつの日かティンの魂は復活するであろう」
正確には違うだろうけれど、こんなような事を言ってた。
そそそ、そうなの?
てえ事は、数百年後に復活したのが「マッハ!」のティンなのか、
あるいは「マッハ!3」につながるはずなのか。
たぶん「3」を考えてなんだろうけれど、「2」が売れなくて企画が流れた?いや、わかんないけど。

なんかアンハッピー映画への憧れみたいなものがあったのかも知れないけれど、ドラマを成立させるための配慮がまるでないのがいかん。
実は生きてましたという悪者も、ただ卑怯で助平なだけのではなく、手段は汚くても強い理想があったりとかしてほしい。

激しいアクションでも、訓練や試験であればいまいち熱く見れない。
本スジの「復讐」がやっと始まったと思ったらあっさり終わって謎の暗殺軍団。これもそれなりにアツいんだけど、起伏が延々と続くので、終わり頃には集中力が散漫になってくる。
すごい事やってるだけに、何だかな〜。

ひょっとしなくても、撮影しながら脚本を考えたのかな。そんな香りがしますよ。

音楽もよくない。あちらでは予算があったらオーケストラってのが映画としての見栄なのかも知れないけれど、曲そのものにスパイスあるいはビジョンのようなものは感じられず、ただジャカジャカやってるだけで、映画の妨げにさえなる。どうも音楽は作る方も作らせる方も、やっつけ仕事が基本みたいですな。

たぶんこの映画、ストーリーがわからない「ダイジェスト版」があったら、そっちの方がいいよ。


ちょっと検索して得た情報によると、制作費が足りなくなって映画会社とモメたらしいですね。
で、結局、中途半端な作りのまま無理矢理物語を終わらせるしかなかった、のかな。

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