この頃まではコーエン兄弟にはかなり注目してました。
ってこれが3本目じゃん。
銀座テアトル西友で「ブラッド・シンプル」を見た時は衝撃でしたから。
「赤ちゃん泥棒」も当時としては斬新な映像感覚だったように記憶してます。
「ミラーズ・クロッシング」
Miller's Crossing
1990年 アメリカ映画
監督 ジョエル・コーエン
当時見たけれど、印象に残る場面はあっても映画としてはすっきりしない感じで、あまり覚えていなかった。
久しぶりにまた見ました。好意的に言うならば"大人の映画"なので当時の僕に感じるところは少なかった、のかな。
それにガブリエル・バーンがギャングではなくて"バクチ打ち"だという事が、その立場や心情について、よくわかってなかった。
ただ、今見てもそんなもうれつに感動するような作品でもないかな。
ガブリエル・バーンの憂いに満ち満ち満ちた表情、しぐさがたまらない。あれだけで2時間もつし、顔で言ったらアルバート・フィニーもとてもいい。
でもやっぱり出て来るキャラクターみなが紋切り型で、キャラクターからくるぞくぞく感があまりない。
これだけいい役者を集めてるのに。
音楽や映像はとても美しい。見てる間は不満を感じない。
けれど、見終わって残る印象があまり釈然としない。
裏切・陰謀・友情の物語としてよくできていよう、ラストには出来事を丸くおさめようとして、何か強烈な一撃が欠けてしまっているような気がする。
これはこれで名作だけれど、独自の映像センスでこのストーリイを語るよりも、もっと古典的な手法の方がテーマがくっきりしたかも知れない。
もっと男映画を撮れる人の方が、じんと泣かせる映画になったかも知れない。
まあ、うちのショボTVで見るのと映画館で見るのとでは違うけどね。
ともあれ、コーエン兄弟の次作「ノーカントリー」
(QuickTime予告編ページ)
3月15日公開、見ますよ〜。
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