一昨日の「さらばバルデス」と一緒に買ったものです。(このブログ2008.10.19.の記述)
これも780円。
アマゾンでは1500円未満は送料を払わなければならないので、2作品買ったのです。
それならブロンソン2本立でしょう!正しい選択です。
「夜の訪問者」
COLD SWEAT
1970年 フランス映画
監督テレンス・ヤング
フランス映画だけど、アメリカ版のマスターで、たぶん編集も多少違っているでしょう。
本来の原題もきっとフランス語のはず。
これもあまりいいマスターではないけれど、同じ販売元の「さらばバルデス」に比べたらちょっとマシかな。
フランス映画とは言うものの、監督がテレンス・ヤングなので、アクション映画、サスペンス映画としてきりっとまとまっています。
普通にテンポよく見られる映画です。
フランス映画ともハリウッド映画とも違う、テレンス・ヤング映画としてタイトな魅力をもっています。
そしてブロンソン主演、これはいいですね〜。
ああ、もうちょっといいマスターだったらなあ。
悪役のジェームズ・メイスンが凄い迫力!
こんな人だっけ!?
いやまあ、こんな人だったけど「砂漠の鬼将軍」などから、"規律に厳しくて理想の高いインテリ"のイメージが強いけど、この、復讐に舌なめずりする悪党もいい!
あごひげはやして目をギラつかせて、ふてぶてしいニヤニヤ笑い。
しかも全然似合わないパステルカラーの帽子かぶってる!
フランスの港町だから、バカンスっぽい格好にしたつもりだぞきっと。最高だこの人。
後半、腹を撃たれて血がドクドク流れ出て、顔面蒼白になりながらピストルを構えつづける、その存在感も凄い。
ブロンソンの家族が誘拐されて、とりあえず要求された行動をとると見せかけて、スキがあったら即反撃、この切り返しがいいです。
要求された行動というのが、船で正体不明の相手と接触する事で、それはそれでミステリアスなのに、そこまでいかないうちに鮮やかな反撃が始まる。
ミステリーを解明しないことからくるフラストレーションがない。
後でブンロンソンが、これはきっとこういう事だろうとボソボソ言うだけ。
普通の映画だったらより大きなミステリーをより大きな山場とするのだが、この映画はキャラクター優先に組み立てられているし、出演者も粒揃いなのでその方がいいのだ。大きなミステリーをあっさり捨てることで、目前の現象やキャラクターの行動にリアルさと緊張感が加わる。いい脚本だ。
原作はリチャード・マシスン。スピルバーグ「激突」の原作・脚本書いた人。
エルモア・レナードに代表される、キャラクターベースの犯罪小説がベースになってるのですね。
後半のカー・アクションが、あれれ?
だって、時間に間に合わせるために急ぐ車の映像のはずなのに、"カーチェイス"の迫力満点で、追われるわけでも追いかけるわけでもないのに、警察のバイクが追ってくるけどいまいち敵としては情けないし、しかも時間に間に合ってないのは観客みんな知ってるし、でも迫力あるから見ててだんだんのってくる、だからいいのかな、急いだなりの効果があって妻子を助けられましたから。
それまでキャラクターベースのやりとりや、殴り合い、脅し合いだったのに、急に車が主張しているように感じられて、どこかちぐはぐな感じがするのですね。これが迫力あるだけになんだかもったいない。
今だったら"先の読めないクライム・ムービー"とか言われちゃいますかね。それとも"家族を守る"に力がはいるのかな。
いずれにせよ、タイトでスタイリッシュで、いい映画だと思います。
ところでフランスの草って燃えやすいんですね。
検索したら、海外サイトで「雨の訪問者」(Cold Sweat)と「さらばバルデス」(Chino)の二本立てDVD売ってるのみつけました。
二本立てだけど、DVDは1枚みたい。
たぶんマスターは僕が買ったものと一緒でしょう。
6.45ドルって、安いなこれ。
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=7115015
0 件のコメント:
コメントを投稿