2020年12月12日土曜日

LOREO 3Dレンズ9005がやってきた

 香港の3DレンズメーカーLOREO社 http://www.loreo.com/ の、一眼レフカメラ用レンズ9005(APS-Cサイズセンサーカメラ用)を買いました。
http://www.loreo.com/pages/products/loreo_3dlenscap9005.html

LOREOのサイトから直接購入です。もう10年以上前に発売された製品で、LOREOの主力製品?だったのかな。発売当時はたぶん、3D好きには注目されたと思います。

Canon EOS 70Dに装着!迫力ありますね。

気にはなっていた製品だけれど、150ドルってそう安くはないし、まあそんなに奇麗に撮れるものでもないのは知ってたので買わないでいましたが、なんか香港の政治情勢も危なくなってきたと言うか、自由な香港はもう戻って来ないのかな、いや現実に自由で民主的な香港があったのかどうかは知らないけれど、香港映画で育った世代としては香港の凋落はとても寂しい、それも、凋落してもいいから意図的に自由さを削いでしまえ、という圧力の結果ならますます寂しい、あの無邪気な世界はもうなくなってしまうのか、なくなってしまったのか、そうなる前にLOREOのレンズ売ってるうちに買っておこうかな、と思いまして。

マクロ用の3Dレンズは以前にも買ってました。
http://www.loreo.com/pages/products/loreo_3dmacrocap.html
このブログ2010.7.24の記述

フィルムカメラ用(あるいはフルサイズセンサー用)の製品も持ってました。(リコーのフィルム一眼を持ってたので)
http://www.loreo.com/pages/products/loreo_3dcap.html
このブログ2009.8.7の記述

LOREOのサイトを見ると、いろいろ製品ラインナップはあるけれど、たぶん10年ぐらい変わってないし、今時ミラーレス対応の製品がないという点でもLOREOの放置されっぷりがわかりますね。

似たような製品としてはPENTAXステレオアダプター(おっとアマゾンでまだ売ってる!https://amzn.to/2VEVdqS )や、
KúlaのKúla Deeper https://www.kula3d.com/kula-deeper-3d-lens-for-dslr-camera (売り切れ中!)があるけれど、どちらも歪みが激しいのですね。それでも一眼レフのばっちりしたレンズに取り付けるからそれなりに奇麗に撮れます。
LOREOのレンズは歪みが少ないのがいいのだけれど、暗いし、ぼんやりと寂しい画質なのですねえ。

絞りの設定ツマミ。一番明るくてf11です。うむむ。

ピント調節ツマミ。

無限・5m・2.2m・1.5m
これは像がシャープに写る距離というだけではなく、ミラーの角度も変化させてますね。
LOREO 9005のステレオベースは90mm
普通に1.5m程度の距離の物を撮るにはやや「寄り目」にした方がよかろうと、ミラーの角度が変わるのです。おそらく、ピント「無限」だと視線が平行になるようにミラーが調節されるのではないかな。
ミラー?
実はレンズは小さいのがふたつちょこんとあるだけで、

ミラーに反射させて距離をかせいでいるのです。一般的な3Dカメラはふたつのレンズ間は70mm程度でしょうか。ちなみにフジW3は77mmです。

ミラーに写ってるから、ステレオベースを正確に計るのは困難で、最初に自分で計ってみて80mmかなと思った。説明書によるとステレオベースは90mmだそうです。

 ああ、ミラーレスカメラ対応のLOEROレンズがあれば、「これはミラーレスじゃない!」とかなんとか言えるのに!
(アダプターを介せばミラーレスにも使えるのかな。CanonのEF-SレンズをアダプターでミラーレスのCanon EOS Rに付けるってのを先日借り物カメラでやりましたが、説明書によると画角は変わらないらしい。たぶんそうなのでしょう。はて?LOREOの3Dレンズはどうなんだ?)

猫を撮ってみた。カメラのSDカードに記録された画像をブログ用に縮小しただけです。平行法で立体視できます。

ステレオベース90mmで、被写体までの距離1.5mはキツイっすねえ。特にこの写真↑はたぶん、1.3mぐらいかも。ピント設定は1.5mで「寄り目」になってます。

デジカメなんだから、感度を上げて室内の自然光で撮れる事に気付いた。普段のnimsloやNishikaではなかなかこうはいかないぞ。

もっと離れた被写体を撮ってみよう。
みかんの木を撮ってみた。カメラから一番手前のみかんまで4m。ピント設定は歪み具合も検証したかったので「無限」にしました。(ピント「無限」って凄い表現だな。無限にピントが合う?)

歪み具合をみるためにGIF化。歪み補正は一切してません。

悪くないですね、そんなに歪んでませんね。

さて、カメラを180mm横移動してもう一枚撮りました。ステレオベースが90mmなので、90mm等間隔で4枚の画像が撮れるはず。

 4枚から生成したGIFです。左側2枚が少し傾いてるのがお分かりでしょうか。これは、180mmも移動したから三脚に取り付けたスライダーごと傾いてしまったからで、歪みのせいではありません。

4枚の画像で重なってる部分だけにトリミングしたら、こんなに細くなっちゃった。

せっかくワイド5472ピクセルで撮れるカメラなのに、ワイド1760ピクセルの解像度になってしまう。

まあそれは基準点を奥にすればもうちょっと幅広になりますね。ステレオベースが90mmとやや広いし、レンズも80〜100ミリ相当ぐらいの画角なのでちょい望遠なのですよ。更に真ん中には対の画像が重なってしまう部分がある。それを4枚だから無理もないか。4視点GIFをやるなら近くても4メートルぐらいかな。まあそれは4枚の場合。だってNishika、nimsloユーザーだから4枚以上は撮りたいじゃない。それはもうひとつLOREO 9005を買えという事ですか?

レンズが80〜100ミリ相当?ざっくりした印象ですけど。普通に人物写真を撮ろうと思ったらやはり5メートルぐらい離れたくなりますね。90mmのステレオベースだから、それで丁度いい事になってるんだなあ。

こころみに、同じ被写体を同じ距離からピント1.5m設定で撮ってみた。

4つのレンズの角度が「寄り目」「離れ目(寄り目の逆)」「寄り目」になるせいでしょうか、無駄になる部分が多いし、ガタつきもやや感じますね。まあそれ以前にピント合ってないんですけど、このサイズのGIFでは分かりにくいか。

遊んでみた。
カメラからキッコーマンまで5m

背景の木の葉っぱ、カメラから6mぐらいのところを基準点にしています。


人物、というか醤油ケース(キッコーマンだからビールケースじゃなくて)の奥の方を基準にしました。↓

人物を基準点にすると、人物の動きに目がいって、ステレオ効果を感じにくいですかねえ。

それぞれ重なってない部分と、隣の画像がミックスされてる部分を削除したら、やはりワイドが狭くなりますねえ。さらに端の明るさの違いによる「ちらつき」も気になるならそれも削除?私はNishikaユーザーなので、これくらいのちらつきでビビったりはしませんが、せっかくデジタル一眼なのできれいに撮りたいものだ。なんだと!そんなにきれいな写真が撮りたかったらお高いレンズでも買ってろ!きれいな写真なんか撮って何が面白いんだ!

Nishika、nimsloと比べて解像度も高いし(と言い切っていいのか?いつも2400DPIでフィルムスキャンしてて、まあそれで充分かなと思ってて、それで比べてみてこのLOERO 9005と70Dの組み合わせの方が細かく描写されてる、と思うんだ。フィルムにもよるの?)、歪み補正を一切しなくてもいいし、フィルムをスキャンした画像と違ってノイズ除去の手間がない、これはいい!
カメラ機材が大きくて、お手軽さに欠けますけどね。フィルムカメラと違ってばしばし撮れるのもいいなあ。






なんかアマゾンで売ってた!PENTAX Kマウント用
でも7414円って中古?とは書いてない…捨て値ですか

2020年11月11日水曜日

3D-GIF 作品展示 2014年の未公開写真を加工

水と花と手をnimslo 3Dで撮ったシリーズ。

2014年11月に撮影して、このゴム手袋シリーズはほとんどお蔵入りにしてました。
ゴム手袋をしてるのは、いつも自分の手だけで飽きてしまったと言うか、何か変化が欲しかったのでしょう。だけどうーん、手袋しなくてよかったかもなあ。生身の手の表面の方が質感があって、手袋してもナニコレ感が高まるだけような。
だからほとんどお蔵入りにしてたけど、試しに手を白黒にしてみたらゴムの表面とあいまって異質な感じが強まって、ああこれはこれで面白いかな〜と。





2014年11月撮影。
お花はトルコキキョウです。

2020年10月11日日曜日

Pop9からのGIFいろいろ

 数年間寝かしていたLomography Pop9カメラに最近凝り出したのはこのブログ2020.5.6の記述に書いたような。

Pop9で撮影した画像をアニメーション化するにあたって、通常は左上から1.2.3.4.と8コマのループにしてます。

まあこれだけでもいいんだけど、黒い余白がもったいないと言うか、せっかくだからイメージを入れるとしたら…猫の目をほぼ常に見えるようにするのがいいかな

順番は同じでもこんなふうにしたり。
あるいはレイヤー三つにしてこんなふうに 

悪くないんじゃないですか。これくらい視差が大きい素材だとダイナミックな感じがしますね。
撮る時にファインダーで見ても近いからどう撮れるかわからない、いや、ファインダー見てなかったぞ。なのでこの写真も口鼻メインでたまに目がフレームに入ってくる。このようにメインのオブジェクトだけでなく、たまに無視できない別のオブジェクトが入ってくるようなのが理想なのかも。普通は目がフレームに入ったり入らなかったりするのはよろしくないんだけど、このスタイルではかえって理想な気がする。

そして、3つのレイヤーがあるならレイヤーごとに視差をつけて立体にしちゃおかな。そもそも立体写真素材なんだし。
立体にするって事は、まず右と左にコンテンツを分けるのだ。

右から6枚と左から6枚で左右コンテンツにして立体視ムービーにする。この場合、すぐ隣の画像とペアになるから、ステレオベースは12mmですな。おっと、近くで撮るんだからクローズアップフィルターを忘れずに!


そんで、せっかく多重レイヤーにしてるから、レイヤー位置でも立体視できるようにしてみる。
平行法!

レイヤー三つでやってみたらちょっと忙しくて立体感よりもちらちら感が強いのでレイヤーふたつにしました。

交差法!

実はこれ、ステレオクラブ東京(twitter@STEREOCLUB)のオンライン例会用に作成したのですね。平行法・交差法の画像作成でこんなに時間かけたのは久しぶりだ〜。あっさり作ったように見えるかもしれないけど、左右画像の幅や縦位置をあわせるためにばっさり切り抜かなきゃならなくて、でもできるだけ切り抜きたくないから手間がかかったなあ。


こころみに「8の字(はちのじ)」バージョンのアニメージョン。


「川の字(かわのじ)」バージョン。


「Z」これもちょっといいな


みんなもいろいろやってみよう!


2020年9月6日日曜日

Kúla's 3D viewerがやってきた

スマホのカメラレンズに取り付けてお気楽3D撮影ができるアタッチメント「Kúla Bebe」を発売しているKúla 3D社のビューワを買いました。

https://www.kula3d.com/

ビューワを買った?ビューワのみ買った?そうです。Kúla 3D社のビューワのセットを買いました。

https://www.kula3d.com/product-page/3d-viewing-kit
アナグリフめがね、Stereobox(箱にしてスマホを見るビューワ)、Stereoviewer(平行法の写真やスマホを見るお手軽ビューワ)
3種類セット。

 

3D撮影ができるアタッチメント「Kúla Bebe」https://www.kula3d.com/kula-bebeは買ってません。持ってません。
エレコムの似たような製品を持ってるし、それはあんまり実用的じゃなくて、たぶんKúla Bebeも五十歩百歩ってとこじゃないか、むしろ僕が興味あるのはスマホ用のKúla Bebeではなく一眼レフなどに取り付けるKúla Deeperなんだど、それは在庫ないみたいだし、似たような製品であるペンタックスのステレオアダプター(このブログ2010.2.21の記述)持ってるし、Kúla Deeperのサンプル写真を見るとやっぱ歪み激しいなあ(ペンタックスの製品も歪み激しい)、なのでまあ、撮るための製品がメインの会社かも知れないけど、僕は見るための製品にも興味があるのでそっちを買ってみたのです。値段もそんなに高くないし。

スマホを紙の箱に入れるビューワStereoboxひとつと、紙製アナグリフめがね4つ、スマホやプリントされた立体写真を見るStereoviewerふたつがセットになった「3D viewing kit」を公式サイトから買いました。12ユーロ+送料が9ユーロ、注文した時のレートで2700円ぐらいです。
アイスランドから送られて来ました。コロナ禍の国際郵便事情はなかなか厳しいようで、6月6日に注文して8月29日に来ました。二ヶ月と三週間!まあ、コロナ以前にアイスランドから通販で物を買ったことないからわからんけど、だいぶ日数かかりましたなあ。以前、ヨーロッパからCDを買ったりした時は、かかっても一ヶ月弱だったなあ。
香港からの荷物が一ヶ月かかる時代だから(以前は3日ぐらい)、アイスランドは半年?とか本気で思ってた。三ヶ月なら御の字ですか。

Stereobox
折り畳まれた状態から簡単に組み立てられます。しかしサイズが、うーん、オレのスマホmotorola g6(画面サイズ5.7インチ)は少し大きいようで、箱に入りきりませんぞ。多少はみ出ても立体視するにはさほど問題ないんですけど。スマホってすべりやすいから、注意して保持しないと箱からするっと出ちゃう。


Stereoviewer
正直、スマホで平行法画像を見るならStereoboxよりもこっちのほうが見やすい気がする。
Loreoのビューワと同じようにステレオ画像を鑑賞できます。ていうかビューワのレンズ似てるなあ、Loreoと同じレンズ?


でもこの手のビューワ、人によってはすぐに立体視できなくてやめちゃうみたい。Loreoのビューワもそうなんだけど。気持ちはわからないでもない。3秒ぐらい試してできなかったらもういいや、って。

アナグリフめがね。なんかちょっと格好良くていいなこれ!

狐クールだ!

見え方はどれもだいたい予想通り。箱ビューワ、むしろきれいに立体視できるのはいいけど、折り畳めて持ち運びしやすいのもいいけど、僕のスマホにはちょっと実用的じゃないみたい。残念。

このブログLoreo Lite 3D viewerの記述(2009.7.29)


Kulaと言ったらShakerですよ

2020年8月30日日曜日

Lomochrome METROPOLIS 撮ってみた

 Lomographyのフィルム、Lomochrome METROPOLISを買ったので、いや買ったのは1年ぐらい前かな。発売されたの1年前だっけ?まあともかく、最近METROPOLIS Tokyoっていう別バージョンが発売されて、それも買ったけど使ってなくて、そーいやただの「METROPOLIS」使ってないから撮ってみよう。

以前のLomochrome TURQUOISEはお気に入りのフィルムで、でももう生産してないし、今も売ってるLomochrome PURPLEもまあいいかなと思ってるので、また色がおかしくなるフィルム「METROPOLIS」ちょっといいかもしれん。
みんな値段高いのが難点ですけど。

 

Lomochrome METOROPOLISパッケージ
パッケージにサンプル写真ありますね。色を抑えたトーンって言うんですか、これがメトロポリス?都会的?レトロ都会的なのかな。

ロモグラフィーの通販ページにサンプル写真あります。

https://shop.lomography.com/jp/films/35mm-film/lomochrome-metropolis-film-35mm-5pack

僕は1本だけバラで買ったけど、5本で8000円とか狂ってるなあ。

RETO 3Dカメラで撮りました。

RETO 3DカメラとMETOROPOLISフィルム

Mask photo session
モデルはインスタ@tokyosugartownさん

おっとこれはPCソフトウェアで色など加工してテクスチャも加えているのでフィルム撮れたままではありません。でもだって、わかんないよ、どんなのが正しい色かって。
そして私のRETO 3Dカメラはなぜか左側が暗く写るのを忘れていた。

更にLightBlasterで色つきフィルターを投映したらもう、色補正はテキトーでしゃーないでしょう!上の画像ほど強い補正はしてません。

LightBlasterの画像のピントをぴったり合わせるのがムズいんすよね〜。

ちなみにRETO 3DでLightBlasterを使用するにはLightBlasterのストロボをスレーブモードにして、RETOの内蔵ストロボはあまり被写体に影響しないように、紙で被写体とは別の方に反射させたりします。

 こちら、色補正をあまりしなかった写真


 本来こういう「大都会の片隅」みたいな色なのかしら。



 

2020年8月12日水曜日

3D-GIF 作品展示 囚われた手

 お約束の「手と水」にLightBlasterです。
カメラはnimslo 3D

フィルムはフジACROS100と
Lomography EARLGREY100

LightBlasterのフィルターについては このブログ2020.4.23の記述
「フィルムカメラでLightBlasterのフィルター作り」
に書きました。