このブログ7月15日の記述と、7月18日の記述で書きましたが、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンのミュージック・ビデオ・コンテストに応募しました。
http://creativecommons.jp/onkei2008/
クリエイティブ・コモンズ(以下CC)とは、映像とか音楽とか、自分で著作権を持っているメディアについて、より多くの人に使ってもらえるように、権利をうるさく主張しませんよ〜という意思を明示するシステム、そのシステムを円滑に運営して広めようとしている団体、だと思ってます。
その団体が主催のコンテストなので、CCライセンス宣言された素材をばんばん使いましょう、ということですね。
課題曲がいくつかあって、任意のものを選んでそれに映像を付けよう、というコンテストです。
作品部門と素材部門があって、それぞれ大賞と優秀賞があります。
作品部門は普通に作品を応募するのですね。
素材部門は、アップロードした映像にCCライセンス宣言をする事で素材として使ってもらい、よりよい素材、より多くの人に使われた素材に賞を与える、というものですね。
作品部門で応募したのは「別時間の旅行者たち skip travelers」です。
7月15日の投稿でも書きましたが、QuickTimeで見れる人はQuickTimeを見て欲しいです。
skip_travelers_360.mov
niftyビデオ共有のムービーも表示しますが、うちの環境ではいまいちスムーズに再生されにくいので。
うれしい事に、この作品が作品部門の優秀賞をもらいました。
もうひとつ、素材部門にも応募してまして、複数応募してたので、僕がアップロードした応募映像全般にたいして評価を受けました。
http://video.nifty.com/cs/catalog/video_metadata/mylst/srt_new/uid_0000001447/pgcnf_9/1.htm
雲映像のうち最近アップしたふたつと、移動インターバル撮影のいくつかで、これが大賞を受賞しました。
何がうれしいって、賞金をもらえる事ですね。
だって、これらの製作に入れ込んじゃって、7月はいつもの半分ぐらいしか仕事しなかったから、賞金もらえなかったらどうしよう、とか思ってたのです。ふうう、よかった〜。
僕の作品よりも、もっと完成度が高いものやインパクトのある作品もありましたが、他人の映像素材を使ってなかったので、おそらくこのコンテストにおいてはあまり高く評価されなかったのでしょう。
してみると僕の作品もかなりギリギリの評価かな。他の人の素材を使ってはいるけれど、さほど効果的とは言いきれないふしがありますから。
作品部門の大賞受賞作はHOTATEMELONさんの「Detonator (EXPLODE VERSION)」で、なるほどどっぷり多様な素材を使っています。
http://eyevio.jp/movie/138039
eyeVioはうちの環境では、やたらつっかえながら再生するので、まともに見れませんけど。
この作品も他の多くの作品もそうだけど、オリジナル以外だと素材部門に応募してる映像しか使ってないので、それしか使えないと思っていたのかな。CCライセンス宣言されてて、ライセンスにのっとった使い方であればどれを使ってもいいはずなのに。
その意味では、こうやってコンテストやったはいいけれど、まだまだ啓蒙が足りなかった、映像の海の中で溺れそうになりながら創作する、その面白さを広めるには至っていない、とも言えるのではないかと。
あるいは無数にある他の映像から選ぶのが面倒くさくて、素材部門に応募した素材からのみ使用したのかも。
それはそれでCCにとって、大きな、深刻な問題ですね。
いくら素材が増えたってどこに何があるのかわからないのでは、存在しないのと大差ないだろうから。
僕の場合はこのコンテストに参加する直前にnanoxのビデオ、GameBoysを製作していて、
http://jp.youtube.com/watch?v=02Q2xoB1tcA
その経験があったので、他人が撮ってCCライセンス宣言された映像を素材として使う楽しさを知っていたので、すんなり今回の製作にも入れました。
それに、GameBoys製作の時に、何千という画像のサムネイルを見て、おそらく100以上のビデオクリップを見て、よさげなやつ、今回使わなくても後で使うかも、というやつをダウンロードしておいたので、「別時間の旅行者たち」の製作の時に同じ事をしなくてもよかった。何千というサムネイルを見なくても済んだ。
でもこだわる人だったら、それくらい多くのビデオを見て、どの画像を使うか選びたいでしょう。
しかし今回のコンテストのためにそこまでやった人がどれほどいるだろうか。
実用的な検索システムがないと、素材をダウンロードして使う方も面倒だし、アップロードする方としても、使われる可能性がより少ない状況では気持ちがのりにくいですね。
2 件のコメント:
はじめまして。
自身のIDネームのHOTATEMELONで検索してここに来ました。
作品/素材両部門入賞おめでとうございます。
また、応募された素材を使わせていただきましたお礼を申し上げます。
ブログ拝見させていただきましたが、CCライセンスについて非常に深く考えておられて感銘を受けました。
私自身はあえて、素材部門に応募された映像だけをメインにして作品を構成しようという意図で今回のコンテストに挑みました。
実は作品部門に応募された他の方の作品を素材として改変して使用することも考えました。事務局にそれはアリなのかと訪ねたところOKでしたので。
ただ、実際にそれというのはコンテストという場においては仁義に反するというか、使われた方は気分を害する可能性があると判断して見送りました。
CCライセンスシステムを広めるというのは大変意義のあることだと思いますが、吉長さんのおっしゃるとおりまだまだ解決すべき難題がたくさんあるように思います。
はじめまして。
コメントありがとうございます。
作品部門大賞おめでとうございます。
あらためて「Detonator (EXPLODE VERSION)」をダウンロードして拝見しました。
ミックスのお手本作品ですね。
作品部門に応募された映像を素材として使うのは、大いにアリだと思ってました。
応募する時にライセンス宣言をするので、多くの人の頭の中で、そんな考えがよぎったのではないでしょうか。
素材も作品もCCライセンス宣言される、そのコンテストがいかに混沌としやすいものなのか、それがどんなに面白い事なのか、誰かにデモンストレーションしてもらいたかったです。(すべての作品を見てないので、誰かやってるのかも知れませんけれど)
使われた方が気分を害するかどうかは使う側のバランス感覚にもよると思います。
少しぐらいであれば、CCライセンス宣言をしてるのだから納得してもらわないと。
むしろ「この映像だったら、素材としてこう使うと面白いのに」と思ったらやるべきだと思います。
このコンテストに次回があるとして、
せめて、今回作品部門に応募された映像が次では素材として多く使われるくらいになって、やっとイベントの主旨が浸透してきたと言えると思います。
HOTATEMELONさんのブログ、ホタテクノのサイトを拝見しました。
今後も広範囲な活躍を期待します。
(クラフトワップスが気になります…)
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