2007年7月29日日曜日
500円DVD「白い恐怖」 spellbound
白い恐怖
SPELLBOUND
1945年アメリカ映画 アルフレッド・ヒッチコック監督
発売元はキープ株式会社。マスタリングは普通。500円DVDならまあこんなもんかな、と。
タイトル画面などにビデオっぽいノイズが目立つのがややつらい。
その昔、文芸座のヒッチコック特集で見ました。あまり覚えてなかったけど、見るうちにああこんなシーンがあったっけなあ…。
バーグマンの女医さんが美人すぎてぜんぜん医者に見えない。
G・ペックが記憶喪失なのはいいとしても、なぜ院長になりすましたのか、結局あいまいにしか説明されてない。自分が殺したと思い込む、だからなりすます?なりすますように仕向けられた、というならわかるけど。たぶんそうなんだろう。前院長が平然と新院長をむかえるという事は、いずれ殺人犯として告発するつもりだったんだろうなあ。
どこかでなりすますように誘導してたのだろうけど、ほのめかしすらない。
バーグマンがペックに一目惚れするシーンがいいですね。ドキっとしますね。そうか〜あれが一目惚れか〜。
当時の人はどう思ったか知らないけれど、今見るとあの鷹揚な精神科医連中にもリアリティが感じられないです。ヒッチ映画だからそんな社会的な重みなくて当たり前なんだけど。専門用語っぽい言葉でやたら分類、分析したがるのが、なんだかわざとらしいのです。
でもこの"1940年代のお金持ち専門精神病院"には、なんとなく興味がわきますね。どんな治療をしてるのかいな、っていう。
魅力的なキャラクターや語り口はあるけれど、全体的にサスペンス映画としては鈍い。
ペックが精神不安定な状態になる、というのが多いのだけれど、ほとんどペックの表情だけなので、いかなヒッチコックと言えどグイグイ引きつけるまではいきませんね。
ロマンチック・スリラーの"ロマンチック"の部分が好きな人なら楽しめる、のかな。
サルバトーレ・ダリの「夢」シーンはそれだけだと楽しめるけれど、ヒッチ映画のワンシーンとしては異色すぎてしっくりしない。他のタッチと整合しないから(あるいはB級映画ならアリだけど)ヒッチコックが望んでやったとは思えない。文芸座で見た時もそんなふうに思ったなあ。
アマゾンで売ってるのは発売元ファースト・トレーディングのものです。僕が買ったのはキープのものなので、画質についての言及はあてはまりません。
2 件のコメント:
その昔、文芸座の最前列で
ゲストの原田芳雄の写真を
かぶりつきで撮りまくりました。
って、トピずれ(笑)。
そうだ、文芸座じゃなくて文芸坐だ。
けっこう通いましたよ〜。
新文芸坐には一度も行ってないけど。
文芸坐に限らず、名画座って、それまでテレビ放送でしか見てなかった名画を劇場のスクリーンで見られるという"贅沢"がありましたね。
僕が文芸坐に行きはじめた頃に見た「遊星からの物体X」がそうでした。
うわ、これ映画館で見れるんだ!という。
原田芳雄…「亡国のイージス」を見たいのだけれど、結局まだ見てないのだなあ。
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